ゼロの使い魔 ハルケギニア茨道霧中
第三十話「リュティスの退屈」




 第七の月であるアンスールの月の半ば。
 アンリエッタの座乗する、トリステイン王家の百合紋を気高く掲げた御召艦『ラ・レアル・ド・トリステイン』とその護衛艦で組まれた親善艦隊に付き従い、リシャールは、自らの持ち船『ドラゴン・デュ・テーレ』にてガリアの王都リュティスへと降り立った。
 これは仕事と、カトレアやマリー、滞在中の客人であるキュルケとタバサはセルフィーユに残している。自らの随員も最小限で済ませ、『ドラゴン・デュ・テーレ』もラ・ラメー艦長と相談して乗組員の数を航行に支障のない最低限度に減らしてあった。交代の航海要員兼業の砲員はわずか数名で、万が一礼砲を求められた場合には、本艦は商用ですと言い訳することになっている。
 代わりに保管艦としていた両用フリゲート『サルセル』を一時的に現役復帰させ、セルフィーユ周辺の警戒に使っていた。おそらくは一、二週間だと思われる諸国会議だが、リシャールが長期の不在となってしまうことに変わりはない。主のいない領地に空賊海賊が出るのは本気で勘弁願いたいところであったから、見せ札の一枚でも置いておかないことには不安だったのである。
 その様にして準備万端で乗り込んだガリア王国の王都リュティスであったが……リシャールの周囲は、平穏すぎて気味が悪いほどだった。
 
「いつ呼び出しがかかるか不明というのは、禁足と変わらないんだなあ……」
 王都リュティスの一等地、諸国会議の開かれている王城ヴェルサルテイル宮からそう遠くない高級宿の一室で、リシャールはぼやいていた。
 会議の予定は聞いているのだが、議題が必ずしも順に行われるとは限らず、別の問題の引き合いにされることもあるとマザリーニより警告を受けている。自分の代わりに、ジャン・マルク隊長やジネットらを交代で街に出すぐらいは出来たが、リシャール自身は宿から一歩も出ていなかった。代わりに客人が尋ねてくるはずもなく、嵐の前の静けさかと身構えるもあまりの変化のなさに緊張が長続きしないのでほとほと困る。
 また、暇だからと市中に遊びに行くのも体裁が悪い。主君アンリエッタが自分の今後を左右する諸国会議という『お仕事』に毎日精励しているのに、自分が遊びに行っては批判の種にもなりかねなかった。会議の結果如何によってはここ数ヶ月の努力全てが水泡と化す可能性があり、即時の対応が求められた場合にアンリエッタやマザリーニと協議して傷口を少なくする為にリュティス入りしているのに、肝心なときに連絡が付かないのも実際困る。
 だが当事者の一人とは言え、セルフィーユについての決定が下され、グラン・トロワに泊まっているアンリエッタの元に呼ばれることはあっても、会議の席上そのものには呼ばれることはないだろうと思ってもいた。独立が問題なく各国に承認された場合は、多分、土産でも買ってのんびりと『帰国』することになるだろう。
 随員ですらないセルフィーユ侯爵には命令がなければ王城に足を運ぶ理由もなく、物見遊山と勝手に動くこともあまりよろしくない。
 出席者を見渡せば、確かに遊びに行っている場合ではないとも理解している。……諸国会議とは、それほどの会議なのだ。

 まずはハルケギニア最大の大国を自負する開催国ガリアの国王、ジョゼフ一世。
 彼は影で『無能王』と揶揄されているが、世に知られるほどの無能でこれだけの国を維持できているのだから大したものである。本当のところは分からないが、家臣達が優秀で王を支えることに忠実な組織が組まれているのだろうと言われていた。政治家……いや、政治業者と官僚のような関係なのかも知れない。現代日本では、トップが誰であろうと基本業務に支障を来す省庁部局や地方自治体は、基本的に『ありえない』のである。それと似たようなものかなと、リシャールは想像した。

 次に台頭著しい帝政ゲルマニアの皇帝、アルブレヒト三世。
 ゲルマニアは皇帝閣下自らがリュティスに足を運んでいた。領土欲に満ちた野心溢れる姿を見せつけるが如く、最新鋭の重厚な戦列艦を御召艦に仕立てての登場だったと聞く。
 セルフィーユに一番手を伸ばしそうな相手だが、これまでと変わらず隣国となるゲルマニアには、なんとか穏便に会議を終えて貰いたいところである。

 アルビオン王国は国王の代理人として、皇太子兼国家宰相ウェールズ・テューダーを派遣してきた。老齢の国王ジェームズ一世は半ば国政を息子に譲りつつあるから、全権者としてこれ以上の人選はない。
 幸いリシャールには好意的だが、個人的にも『侯国』としても、礼を失することのないよう気を使う相手だ。

 そしてトリステインからは、リシャールの庇護者アンリエッタ・ド・トリステイン王太女である。国王不在のトリステインでは実質国主扱いで、補佐として宰相マザリーニを伴っていた。
 二人の立ち回りにセルフィーユの運命が握られていることは、考えるまでもない。

 最後にガリアの南、アウソーニャ半島のロマリア連合皇国は、諸国会議教皇代理人としてバリベリニ助祭枢機卿を送り込んできた。教皇聖エイジス三十二世の腹心であるというが、リシャールも初めて耳にする名である。
 流石に俗世の些事に、教皇が自ら乗り込んでくることはなかった。建国後に挨拶が必要かどうか、一度マザリーニに尋ねておきたいところである。……出来ればブリミル教の総本山になど近づきたくはなかったが、無視して問題が起きることの方がまずいなら行くしかない。

 以上、五大国の代表が集まってハルケギニアの今後を『決める』のだが、今後出来上がるセルフィーユ侯国のような小国は、今回参加していない。端的に言えば、必要がないので呼ばれなかったのである。
 もちろん、リシャールに何が出来るということもなく……アンリエッタやマザリーニが比較的良い結果を導いてくれることを、心の底から願うばかりであった。
 もう少し規模の小さな、例えば貴族間で片が付くやり取りならば、リシャールも自ら前に出て如何なる努力を惜しむことなく立ち回っただろう。だが、王族が表に出て進める話し合いは即ち雲の上の出来事であり、まったく手の出しようがなかったのである。

 故にリシャールは宿から一歩も出ることなく、王城グラン・トロワに滞在するアンリエッタの元や、港に留め置かれている『ドラゴン・デュ・テーレ』と往復する部下の報告を聞くだけで、後は今後の構想を紙に書き散らしたり急に備えて惰眠を貪ったりと、室内で出来る暇つぶしのみに終始していた。
 最初の二日ほどは、出発前の忙しさもあって本当に体を休めていたが、一週間も続くとなると、忙しく過ごす領地との落差は逆に苦痛となってしまう。
「身体が鈍ってしまいますわね?」
「いや、まったくね……。
 いくら仕事とは言っても、これでは土産話の一つも出来やしないよ」
 危急の呼び出しで諸国会議の席上に引っ張り出される可能性もあったから、フェリシテとジネットの外遊メイドコンビも連れてきているのだが、彼女たちも当然手持ちぶさたであった。
 もちろん、出航準備だけは常時整えるように命じられた『ドラゴン・デュ・テーレ』も暇だろうが、もっと暇なのは飛行禁止を言い渡されたアーシャかもしれない。宿に篭もりきりのリシャールとどちらが暇か、微妙なところである。
『失礼いたします! 旗艦より定期報告です!』
 扉の向こうから、小さくくぐもった声が響く。極端に通る声ではないが聞き覚えがあった。
「この声はジュリアンかな?
 通してやってくれ」
「はい、旦那様」
 控えの間のフェリシテが伺いに来るより先に、リシャールは指示を出した。それぐらい暇なのだ。
 もちろん、尋ねてきたのはジュリアンだった。彼も先日、ようやくにして大聖堂の学舎を卒業し、ラ・ラメー付きの従卒として配属されている。
「閣下、ラ・ラメー艦長より報告書を預かってきました!」
「ご苦労、休んでよし」
「はい!」
 受け取りにサインを入れ、報告書をめくる。訓練と休息、消耗品の買い付けと、特に問題はない。……というか、停泊しているだけで問題を起こされても困る。
「ああ、ジネット、悪いけど彼にも香茶を出してくれるかい?
 ジュリアン、座って」
「はい、畏まりました」
「失礼します」
 緊張気味のジュリアンには悪いが、こちらも動きようがないので、外部からの情報源となって貰うことにする。
「あ、ありがとうございます……熱っ!」
「……気を付けて下さいね?」
「はいっ!」
「あー、ジュリアン、そっちの様子はどうかな?」
「えーっと……出航準備はもちろん調っていますが、ずっと訓練をしています」
「ほう、どんな事をしてるんだい?」
「艦内で訓練をしたり、俺たち……じゃなくて、自分や若い水兵は、艦長や副長から座学を受けています」
 なるほど、士官候補生への第一歩というわけだ。
 ラ・ラメーは、人選にも気を使っていたのだろう。公式行事には『ドラゴン・デュ・テーレ』を引っぱり出さないとリシャールより言質を得ていたからこそだが、こちらへと連れてきた水兵には、セルフィーユの領空海軍にしては若者の比率が高い。
 国主予定者の国外訪問に新兵とは一見矛盾しているようだが、新兵には異国の空気と長期航海を体験させる機会であり、本国にベテランを残すことで有事の心配を少しでも減らすことにしたラ・ラメーの英断だった。閣下お一人ならいつでも騎竜で逃がせますから最低限の任務はこなせますと、いつも通りの様子である。
「『ドラゴン・デュ・テーレ』には迷惑を掛けるけど、見ての通り、こちらも禁足同然でね……。
 会議の話題に上れば、多分一瞬で片の付く問題なんだろうけど、五大国が取り上げる問題としては小さいから、後回しにされてるんだと思う」
「はあ……」
「ああ、艦長には手紙を書くよ。
 毎日のことだから、ちょっと話題は不足気味だけどね」
「はい」
 フネだけでなくリュティス市中の様子も聞き取りながら、明日は誰が来るだろうと、リシャールは退屈をなんとか凌いでいた。

 リシャールがリュティス入りして九日目。
 ようやく諸国会議の方で動きがあった。やっとセルフィーユの件が議題にされるらしい。
「王城は王城であまり行きたくはないけど、このまま宿に篭もらされているよりはましかな?」
 翌日は登城してトリステインの控え室で一日待機するようにとのアンリエッタの手紙に、いよいよかという思いと面倒だという思いをない交ぜにしながら、リシャールは準備を進めた。
 一応の決着を見た無血の混乱は、他国から見れば大して重要な案件ではないだろう。ゲルマニア皇帝のお声掛かりにロマリアの大司教区格上げ宣言と、手を伸ばされているとは言っても、得られる利益を考えれば諸国会議に出るような面々にとり無くても困らないものとリシャールは見ていた。余録があればよし、あわよくば『手土産』になればいいとでも思っているのではないだろうか。
 手土産にされる方にはたまったものではないが、セルフィーユを国として見た場合ガリアやゲルマニアの数千分の一の小国でしかなく、諸国会議という賭場で使われるチップとしては最小単位のコインに等しい。
 資料を持ち込むような要請もなく、部隊を揃えるような必要もない。正装を身に着けて登城すればそれで済む。
 だが、心の準備というものは必要で、それが唯一持ち込める武器にもなり盾にもなるのだ。

 翌朝遅めの時間、迎えに来た馬車に乗って宿を出たリシャールは、乗り心地の良さと居心地の悪さを同時に感じながら、ジャン・マルクと二人、ソファに身を任せていた。
 一応、自分も賓客の端くれぐらいには扱われているらしい。
「……上等な扱いですな、リシャール様」
「……ええ、ほんとに」
 馬車はガリア王政府の紋章が付いた高官用の送迎馬車で、それにトリステインの親衛隊たる王宮魔法衛士隊グリフォン隊から分派された数名が前後につき、花壇騎士と呼ばれるガリアの王宮騎士団の一隊が更にその周囲を守っている。皮肉なことにトリスタニアの王城を訪問するときは基本的に自前で馬車も従者も用意していたから、これほどの送迎を受けたことはない。
 たかだか侯爵格の客人を送迎するのにこれほどの規模とは、トリステインと比べても国力が違いすぎた。ましてやセルフィーユなど、本当に吹けば飛ぶような国でしかないのだなと自らを戒める。
「ウェセックス伯爵の送迎の時のことを思い出しますと……」
「ええ、まったく。冷や汗が流れますね。
 子爵家当時の限度いっぱい頑張ったんですが、今度はもう少し考慮しましょう」
 自前でこの人数を維持すると、小隊規模の魔法騎士……四十人全員が平の騎士としても、給与と年金と装備と魔獣の飼い葉代で間違いなくセルフィーユが傾くだろう。最近、どうにもしみったれた懐勘定を余儀なくされているので、ついついそちらにばかり目がいってしまうリシャールであった。

「流石に大きいな……」
 中州にある市街から、大河を越えた城壁の向こう。見上げんばかりの巨大な門を幾つもくぐり抜け、リシャールの乗った馬車はようやく止まった。
 ガリアの王城ヴェルサルテイル宮の中でも主城とされる、青く輝くグラン・トロワの門前である。他にもイザベラ王女の居城プチ・トロワや、寵姫の住む離宮、巨大な庭園などがあり、宮内はトリスタニアの街がすっぽり入るのではないかと思えるほどの規模を誇っていた。
 護衛に見送られて内部に入れば、案内の騎士が着けられる。
 六人もいらないのだがと思うものの断れるはずもなく、リシャールは大人しく前後を挟まれて案内を受け入れた。
 城内の印象は、トリステインには失礼ながら、トリスタニアの王城を拡大発展させたような大きな作りだった。両国の文化は比較的似通っているから、強ち間違いでもない。国力の差がそのまま出ているのだろう。
「侯爵閣下、こちらでございます」
「……ありがとう」
 更に長い廊下を歩かされてグラン・トロワの奥深く、トリステインの騎士が扉を守る一室に到着した。
「セルフィーユ侯爵です。
 アンリエッタ王太女殿下より、グラン・トロワ内で待機せよと命ぜられました」
「侯爵閣下、王太女殿下はこちらの部屋でお待ちいただくようにと」
「了解しました」
 トリステインに宛われた控え室に、アンリエッタとマザリーニが居ないことは先に知らされている。馬車が差し回された時間もアンリエッタの差配であり、会議の終わる昼頃にグラン・トロワ内にリシャールがいればよいとだけ、手紙には書かれていた。

 豪華な調度品のなかに、リシャールはぽつんと残された。
 同行のラ・ゲール外務卿ら随員の中でも要職にある者は、別室で外相会談や実務者協議を行っているらしい。アニエスは来ているはずだが、当然諸国会議の会場そばで待機しているのだろう。
 連れてきたジャン・マルクは控え室にいてここには話し相手も居らず、これは宿の方が気楽な分だけましだったなと、香茶片手に嘆息をするリシャールだった。

 待たされること小一時間、入ってきたのはガリアの侍女たちである。
「お食事をお持ちしました」
「……ありがとう」
 昼は軽いものでいいのだがと断りそうになるほど、豪華な食事に圧倒される。
 アンリエッタらが戻ってこないところを見ると、会議がまだ終わっていないか、出席者間での会食となっているのだろう。
 とりあえず腹ごしらえは必要だ。リシャールは食べたい物だけを口に入れた。
 スープはもう少し濃い方が好みかなと、しばらくは一人で食事を進めていると、誰かが入室してきた。
「侯爵閣下、お食事中失礼いたします」
「……はい、どうぞ?」
 入ってきたのはトリステインのメイドとガリアの文官だ。
 その組み合わせに疑問を抱き、リシャールは立ち上がって立礼した。位階など見かけで分からぬ他国の文官、礼を失せぬよう気を使わねばならない。
「侯爵閣下にはご足労ながら、午後は議場にお越し頂くようにと、陛下より承って参りました」
 この宮中、諸国会議が開かれていながら陛下の敬称で呼ばれる人物は、ガリア国王ジョゼフ一世ただ一人である。いやが上にも緊張が走った。
「了解いたしました。
 ……会議の再開はいつ頃でしょう?
 すぐに向かって、待機した方がよろしいでしょうか?」
「いえ、もう半刻ほどはございます」
 ……半刻など、あっと言う間だろうに。
 リシャールは食事を中断して鏡を使い、形だけと持ち込んだ筆記具しか入っていない書類鞄をジャン・マルクに預けると、控え室の外で既に待機していたガリア騎士に案内を頼んだ。

 見るからに広いと感じていたグラン・トロワは、歩いてみてもやはり広かった。
 定刻少し前、辛うじて遅刻では無いという時間になって、リシャールは議場にされている部屋の大きな扉が見える廊下に辿り着いたほどである。
「侯爵閣下、いましばらくお待ちを。
 貴顕の方々は既に中にいらっしゃいますが、再開の宣言後、合図がございました後に扉が開きます。
 それを待って御入室下さい」
 年輩の侍従に頷いて、リシャールは扉の前で姿勢を正した。アニエスの姿はなかったが、こちらにも護衛の控え室ぐらいはあるのだろう。扉を守る騎士とリシャールにつけられた侍従以外に、人の姿はない。
 結果を手紙で教えてくれるだけでもいいのだがと、埒もない考えが頭をよぎる。
 だが自分が呼ばれたと言うことは何らかの取り決めがなされ、セルフィーユの今後が決まったと言うことに他ならなかった。
 単なる顔見せと口上で済むならいいがと、扉を見つめる。しかし、その可能性は低かった。独立中止のアルビオン送りぐらいで各国には手を打って貰いたいところである。
 待つことしばし。
「合図がございました」
「ありがとう」
 リシャールにはわからなかったが、侍従が小さく囁いてすぐ、議場の扉が開かれた。
 作法通りかどうかは少々怪しいが、照明の明るさに驚きつつ赤絨毯をゆっくり歩く。
 ちらりと室内のアンリエッタやウェールズの顔を見るが、マザリーニも含めて機嫌はよろしくない様子だ。まずいことになったらしい。
 そして同じく円卓に座すのは……立派な青髭の持ち主がガリア王、マザリーニではない僧服の男がロマリア代表の枢機卿、残る一人は消去法でゲルマニアの皇帝閣下だとわかる。
 リシャールはそれらを一旦頭から追い出して、王達が座す円卓の手前で跪いた。
「トリステイン王国侯爵リシャール・ド・セルフィーユ、お呼びにより参上仕りました」
「堅苦しい挨拶などいらぬぞ」
 一人楽しげな様子のガリア王に戸惑いながらも、手招きをされるまま円卓近くに寄る。

 円卓が皿なら、自分は鶏肉ぐらいにはなっているのだろうか?
 
 ガリア王に向けて歩みを進めながら、リシャールは重苦しい気分で出席者の顔を見回した。








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