Z 4312 : 2002

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本電気

計測器工業会  (JEMIMA)  /財団法人日本規格協会  (JSA)  から,工業標準原案を具して日本工業規格を改

正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格であ

る。これによって,JIS Z 4312 : 2001 は改正され,この規格に置き換えられる。

今回の改正は,日本工業規格を国際規格に整合させるため,IEC 61526 : 1998, Radiation protection

instrumentation

−Measurement of personal dose equivalents H

p

(10) and H

p

 (0.07) for X, gamma and beta radiations

−Direct reading personal dose equivalent and/or dose equivalent rate dosemeters 及び IEC 61525 : 1996, Radiation

protection instrumentation

−X, gamma, high energy beta and neutron radiations−Direct reading personal dose

equivalent and/or dose equivalent rate monitors

を基礎として用いた。

JIS Z 4312

には,次に示す附属書がある。

附属書 1(規定)  個人線量当量

附属書 2(規定)  線量当量換算係数

附属書 3(参考)  統計的変動

附属書 4(参考)  参考文献

附属書 5(参考)  JIS と対応する国際規格との対比表


Z 4312 : 2002

(1) 

目次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

2

4.

  対象線量及び等級

3

4.1

  対象線量

3

4.2

  等級

3

4.3

  その他の機能

3

5.

  性能

3

5.1

  相対基準誤差

3

5.1.1

  X 線及び

γ

線の 1cm 線量当量(率)

4

5.1.2

β

線の 70

µm 線量当量(率)

4

5.1.3

  中性子の 1cm 線量当量(率)

4

5.1.4

  X 線及び

γ

線の 70

µm 線量当量(率)

4

5.2

  応答時間

4

5.3

  警報設定誤差

4

5.3.1

  線量測定

4

5.3.2

  線量率測定

4

5.4

  エネルギー特性

4

5.4.1

  X 線及び

γ

線のエネルギー特性

4

5.4.2

β

線のエネルギー特性

5

5.4.3

  中性子のエネルギー特性

5

5.5

  方向特性

5

5.5.1

  X 線及び

γ

線の方向特性

5

5.5.2

β

線の方向特性

6

5.5.3

  中性子の方向特性

6

5.6

  線量当量指示値の保持

6

5.7

  線量率特性

6

5.8

  オーバーロード特性

7

5.8.1

  線量測定のオーバーロード特性

7

5.8.2

  線量率測定のオーバーロード特性

7

5.9

  中性子に対するレスポンス

7

5.10

  温度特性

7

5.10.1

  定常温度特性

7

5.10.2

  温度衝撃特性

7


Z 4312 : 2002

目次

(2) 

ページ

5.11

  耐湿性

7

5.12

  外部電磁界特性

7

5.13

  外部磁界特性

7

5.14

  静電気放電特性

7

5.15

  耐衝撃性

7

5.15.1

  落下に対する耐性

7

5.15.2

  振動に対する耐性

7

5.16

  電源電圧の変動に対する安定性

7

5.16.1

  一次電池

8

5.16.2

  二次電池

8

5.16.3

  電池残量性能

8

6.

  構造

8

6.1

  構造一般

8

6.2

  指示計器

8

6.3

  警報

8

6.4

  電源

9

7.

  試験

9

7.1

  試験条件

9

7.1.1

  共通試験条件

9

7.1.2

  基準放射線

10

7.2

  試験方法

10

7.2.1

  試験方法一般

10

7.2.2

  相対基準誤差試験

10

7.2.3

  応答時間試験

11

7.2.4

  警報設定誤差試験

11

7.2.4.1

  線量測定

11

7.2.4.2

  線量率測定

11

7.2.5

  エネルギー特性試験

11

7.2.5.1

  X 線及び

γ

線のエネルギー特性試験

11

7.2.5.2

β

線のエネルギー特性試験

11

7.2.5.3

  中性子のエネルギー特性試験

11

7.2.6

  方向特性試験

12

7.2.6.1

  X 線及び

γ

線の方向特性試験

12

7.2.6.2

β

線の方向特性試験

12

7.2.6.3

  中性子の方向特性試験

12

7.2.7

  線量指示値の保持試験

12

7.2.8

  線量率特性試験

12

7.2.9

  オーバーロード特性試験

12

7.2.9.1

  線量測定のオーバーロード特性試験

13


Z 4312 : 2002

(3) 

ページ

7.2.9.2

  線量率測定のオーバーロード特性試験

13

7.2.10

  中性子に対するレスポンス試験

13

7.2.11

  温度特性試験

13

7.2.11.1

  定常温度特性試験

13

7.2.11.2

  温度衝撃特性試験

13

7.2.12

  耐湿性試験

13

7.2.13

  外部電磁界特性試験

13

7.2.14

  外部磁界特性試験

13

7.2.15

  静電気放電特性試験

14

7.2.16

  耐衝撃性試験

14

7.2.16.1

  落下に対する耐性試験

14

7.2.16.2

  振動に対する耐性試験

14

7.2.17

  電源電圧の変動に対する安定性試験

14

7.2.17.1

  一次電池

14

7.2.17.2

  二次電池

14

7.2.17.3

  電池残量性能試験

14

7.2.18

  保管

14

8.

  説明書

14

8.1

  形式試験の結果

15

8.2

  性能保証書

15

9.

  取扱説明書

15

附属書 1(規定)  個人線量当量

16

附属書 2(規定)  線量当量換算係数

19

附属書 3(参考)  統計的変動

21

附属書 4(参考)  参考文献

23

附属書 5(参考)  JIS と対応する国際規格との対比表

24


日本工業規格

JIS

 Z

4312

: 2002

X

線,

γ

線,

β

線及び

中性子用電子式個人線量(率)計

Direct reading personal dose equivalent (rate) meters and monitors for

X, gamma, beta and neutron radiations

序文  この規格は,1998 年に第 1 版として発行された IEC 61526, Radiation protection instrumentation−

Measurement of personal dose equivalents H

p

(10) and H

p

 (0.07) for X, gamma and beta radiations

−Direct reading

personal dose equivalent and/or dose equivalent rate dosemeters

及び 1996 年に第 1 版として発行された IEC 

61525, Radiation protection instrumentation

−X, gamma, high energy beta and neutron radiations−Direct reading

personal dose equivalent and/or dose equivalent rate monitors

を翻訳し,技術的内容を一部変更し一体として編

集し,作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。変更の一覧表をその

説明を付けて,

附属書 に示す。

1.

適用範囲  この規格は,X 線,

γ

線,

β

線及び中性子による外部からの個人被ばく線量当量(率)を測

定する電子式個人線量(率)計(以下,線量計という。

)について規定する。

備考1.  この規格は,パルス状の放射線場で使用する線量計には適用しない。

2.

この規格は,フィルムバッジ,熱ルミネセンス線量計,蛍光ガラス線量計及び固体飛跡検出

器等の受動型線量計には適用しない(JIS Z 4332 参照)

3.

この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

IEC 61526 : 1998

  Radiation protection instrumentation−Measurement of personal dose equivalents

H

p

(10) and H

p

 (0.07) for X, gamma and beta radiations

−Direct reading personal dose equivalent

and/or dose equivalent rate dosemeters (MOD)

IEC 61525 : 1996

  Radiation protection instrumentation−X, gamma, high energy beta and neutron

radiations

−Direct reading personal dose equivalent and/or dose equivalent rate monitors (MOD)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構

成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その

最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 1502

  普通騒音計


2

Z 4312 : 2002

JIS Z 4001

  原子力用語

JIS Z 4331

  X・

γ線及びβ線個人線量計校正用ファントム

JIS Z 4332

  X 線及び

γ線用個人線量計通則

JIS Z 4511

  照射線量測定器及び線量当量測定器の校正方法

JIS Z 8103

  計測用語

ISO 4037-1 : 1996

  X and gamma reference radiation for calibrating dosemeters and doserate meters and for

determining their response as a function of photon energy

−Part 1 : Radiation characteristics and

production methods

ISO 4037-2 : 1997

  X and gamma reference radiation for calibrating dosemeters and doserate meters and for

determining their response as a function of photon energy

−Part 2 : Dosimetry for radiation protection over

the energy ranges 8 keV to 1.3 MeV and 4 MeV to 9 MeV

ISO 4037-3 : 1999

  X and gamma reference radiation for calibrating dosemeters and doserate meters and for

determining their response as a function of photon energy

−Part 3 : Calibration of area and personal

dosemeters and the measurement of their response as a function of energy and angle of incidence

ISO 6980 : 1996

  Reference beta radiations for calibrating dosemeters and dose-rate meters and for

determining their response as a function of beta-radiation energy

ISO 8529 : 1989

  Neutron reference radiation for calibrating neutron-measuring devices used for radiation

protection purposes and for determining their response as a function of neutron energy

ISO 8529-2 : 2000

  Reference neutron radiation−Part 2 : Calibration fundamentals of radiation protection

devices related to the basic quantities characterizing the radiation field

ISO 8529-3 : 1998

  Reference neutron radiation−Part 3 : Calibration of area and personal dosimeters and

determination of their response as a function of neutron energy and angle of incidence

IEC 61187 : 1993

  Electrical and electronic measuring equipment−Documentation

ICRP Pub.74 : 1996

  Conversion coefficients for use in radiation against external radiation

ICRP Report 39 : 1985

  Determination of dose equivalents resulting from external radiation sources

ICRP Report 60 : 1990

  Recommendations of the international commission of radiological protection

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS Z 4001 及び JIS Z 8103 によるほか,次による。

a)

基準線量  (conventional true value of a quantity)    国家標準にトレーサブルな基準測定器,基準放射線源

等で決定された基準となる線量。

b)

指示誤差  (error of indication)    測定点における指示値 H

i

と基準線量 H

t

との差。

H

i

H

t

で表す。

c)

相対指示誤差  (E(relative error of indication)  指示誤差と基準線量との比。

E

=  (H

i

H

t

)

×100/H

t

%

で表す。

d)

レスポンス  (R

e

(response)

  線量計指示値 H

i

と基準線量 H

t

との比。

R

e

H

i

/H

t

で表す。

e)

相対基準誤差  (relative intrinsic error)    基準の試験条件下で,基準放射線を用いたときの相対指示誤差

と基準線量の不確かさの和。相対指示誤差を±E,  基準線量の不確かさを U(拡張不確かさ k=2)と

すると相対基準誤差は|E|+で表す。

f)

有効測定範囲  (effective range of measurement)    線量計がこの規格の性能を満たす測定範囲。


3

Z 4312 : 2002

g)

変動係数  (V(coefficient of variation)  個の測定値  (x

i

)

の標準偏差の推定値  (S)  の,平均値  ( )  に

対する比で,次の式による。

å

=

=

=

n

i

X

x

n

X

X

S

V

1

2

i

)

(

1

1

1

h)

線量計基準点 

(reference point of a dosemeter)

  基準線量が既知の点に線量計を設置するための線量計

の基準点。この基準点は,製造業者によって線量計の外側の印等で表示される。

i)

測定点 

(point of measurement)

  基準線量が決定された点。この点に線量計基準点を設定し校正を行う。

j)

基準照射方向 

(reference orientation and calibration direction)

  相対基準誤差試験を行う場合,放射線の

照射方向に対向させる線量計の向きで,製造業者が指定する方向。

k)

組織 

(tissue)

  この規格における“組織”とは,ICRU Report 39 に規定されたものである。

l)

線量当量

 (dose equivalent)

D

Q

の積。ここで,

D

は吸収線量,

Q

は線質係数である。

H

DQ

備考

  X

線,

γ

線及び

β

線に対し

Q

1

である。中性子に対しては ICRP Pub.60 による。

線量当量の単位はシーベルト

 (Sv)

である。

m)

線量当量率

  (H) (dose equivalent rate)

dH

dt

の比。

dH

dt

時間当たりの線量当量である。

H

dH/dt

線量当量率の単位は,例えば,シーベルト/時

 (Sv/h)

である。

n)

個人線量当量  (H

p

(personal dose equivalent)

  人体の特定の点における深さ

d

の軟組織の線量当量

属書 参照)。

4.

対象線量及び等級

4.1

対象線量  この規格で対象とする線量は,放射線の種類によって,次による。

a)

X

線及び

γ

線の

1cm

線量当量:

H

p

 (10)

b)

β

線の

70

µm

線量当量:

H

p

 (0.07)

c)

中性子の

1cm

線量当量:

H

p

 (10)

d)

  X

線及び

γ

線の

70

µm

線量当量:

H

p

 (0.07)

備考1.

 1cm

線量当量:

H

p

(10)

は,深さ

1cm

の個人線量当量である。また,

70

µm

線量当量:

H

p

 (0.07)

は,深さ

70

µm

の個人線量当量である。

2.

線量計には,上記対象線量のうち単一の測定,又は複合した測定が可能なものがあり,対象

線量に応じてこの規格を適用する。また,これらの換算係数に関しては

附属書 の表 1,表 2

及び

表 を参照。

4.2

等級  電源が切れたとき線量情報の記憶の有無によって,線量計を次の等級に分ける。

等級 1  電源が切れた場合,記憶された情報が消失しない線量計

等級 2  電源が切れた場合,記憶された情報が消失する線量計

4.3

その他の機能  警報機能及び線量率測定機能をもった線量計については,この規格の警報及び線量

率測定に関する規定を適用する。

5.

性能

5.1

相対基準誤差  相対基準誤差は,次による。


4

Z 4312 : 2002

5.1.1

X

線及び

γ

線の 1cm 線量当量(率)  7.2.2 によって試験したとき,次による。

a)

線量測定の場合:相対基準誤差の許容範囲は,有効測定範囲において±

15%

とする。

b)

線量率測定の場合:相対基準誤差の許容範囲は,有効測定範囲において±

20%

とする。ただし,最小

デカード又は最小測定レンジにおいて±

30%

とする。

5.1.2

β

線の 70

µ

m

線量当量(率)  7.2.2 によって試験したとき,次による。

a)

線量測定の場合:相対基準誤差の許容範囲は,有効測定範囲において±

15%

とする。

b)

線量率測定の場合:相対基準誤差の許容範囲は,有効測定範囲において±

20%

とする。ただし,最小

デカード又は最小測定レンジにおいて±

30%

とする。

5.1.3

中性子の 1cm 線量当量(率)  7.2.2 によって試験したとき,次による。

a)

線量測定の場合:相対基準誤差の許容範囲は,有効測定範囲において±

15%

とする。

b)

線量率測定の場合:相対基準誤差の許容範囲は,有効測定範囲において±

20%

とする。ただし,最小

デカード又は最小測定レンジにおいて±

30%

とする。

5.1.4

X

線及び

γ

線の 70

µ

m

線量当量(率)  7.2.2 によって試験したとき,次による。

a)

線量測定の場合:相対基準誤差の許容範囲は,有効測定範囲において±

15%

とする。

b)

線量率測定の場合:相対基準誤差の許容範囲は,有効測定範囲において±

20%

とする。ただし,最小

デカード又は最小測定レンジにおいて±

30%

とする。

5.2

応答時間  この規定は線量率測定に適用し,線量測定には適用しない。

7.2.3

によって試験したとき,指示上昇時の応答時間は

5

秒以下,及び指示低下時の応答時間は

10

秒以

下とする。

警報機能付き線量計の場合,

警報レベルを超えて警報を発生するまでの時間遅れの間に増加する線量は,

1

µSv

以下とする。

5.3

警報設定誤差  この規定は警報機能付き線量計に適用し,その性能は,次による。

5.3.1

線量測定  7.2.4.1 によって試験したとき,線量計を線量警報設定値の

85%

以下の線量を照射した場

合,警報が作動してはならない。また,

115%

以上の線量を照射した場合警報が作動しなければならない。

5.3.2

線量率測定  7.2.4.2 によって試験したとき,線量計を線量率警報設定値の

80%

以下の線量率で

10

分間照射した場合警報が作動してはならない。また,

120%

以上の線量率で照射した場合,

5

秒以内又は作

動時間と線量率の積が

10

µSv

以下となる時間のいずれかで警報が作動することが望ましい。

5.4

エネルギー特性  エネルギー特性は放射線の種類に応じて,次による。

5.4.1

X

線及び

γ

線のエネルギー特性  7.2.5.1 によって試験したとき,表 に示す許容範囲に適合しなけ

ればならない。


5

Z 4312 : 2002

表 1  線及び

γ

線エネルギー特性の許容範囲

種類

エネルギー範囲

許容範囲

EP1

形 20keV∼1.5MeV

±30%

EP2

形 60keV∼1.5MeV

±30%

EP3

形 80keV∼1.5MeV

±30%

備考1.  線量計を10MeV までの

γ

線を生成する原子炉近傍で使用する場合,高エネルギー

γ

(

16

N)

に対するレスポンスを示す。このときのレスポンスの許容範囲は,−50∼+100%

が望ましい。

2.  X

線のエネルギーは,実効エネルギーとする。

3.  1

形は国際規格(IEC 61526 及び IEC 61525)を満足している線量計(率)

,2 形・3 形

は日本国内で主に販売されている線量計(率)である(以下,

表 から表 10 も同様と

する。

5.4.2

β

線のエネルギー特性  7.2.5.2 によって試験したとき,表 に示す残留最大エネルギー範囲に対し

て適合しなければならない。

表 2

β

線エネルギー特性の許容範囲

種類

残留最大エネルギー範囲

許容範囲

EB1

形 0.5MeV∼2.2MeV

±30%

EB2

形 0.5MeV∼2.2MeV

±50%

EB3

形 0.5MeV∼2.2MeV

±70%

備考  製造業者は,参考として

147

Pm

β

線に対するレスポンスを示さなければならない。

5.4.3

中性子のエネルギー特性  7.2.5.3 の方法で試験したとき,表 に示す許容範囲に適合しなければな

らない。

表 3  中性子エネルギー特性の許容範囲

種類

エネルギー範囲

許容範囲

EN1

熱中性子∼15MeV 100keV∼15MeV:製造業者の示したエネルギー範囲において

±50%

熱中性子∼100keV:当該範囲におけるレスポンスを示し,±

50%

以内のエネルギー範囲を示す

EN2

熱中性子∼15MeV 100keV∼15MeV:製造業者の示したエネルギー範囲において

−50∼+150%

熱中性子∼100keV:当該範囲におけるレスポンスを示し,−

50

∼+150%のエネルギー範囲を示す

EN3

熱中性子∼15MeV 100keV∼15MeV:製造業者の示したエネルギー範囲において

−70∼+200%

熱中性子∼100keV:当該範囲におけるレスポンスを示し,−

70

∼+200%のエネルギー範囲を示す

備考  製造業者は,参考として熱中性子から 15MeV に対するレスポンスを示さなければならない。

5.5

方向特性  方向特性は放射線の種類に応じて,次による。

5.5.1

X

線及び

γ

線の方向特性  7.2.6 及び 7.2.6.1 によって試験したとき,表 に示す許容範囲に適合しな

ければならない。


6

Z 4312 : 2002

表 4  線及び

γ

線方向特性の許容範囲

137

Cs

241

Am

(又は 60keVX 線)

種類

角度範囲

許容範囲

角度範囲

許容範囲

AP1

0

°∼±60°

(15°ステップ)

±20% 0°∼±60°

(15°ステップ)

±50%

AP2

0

°∼±60°

(15°ステップ)

±30%

0

°∼±60°

(15°ステップ)

±70%

AP3

0

°∼±45°

(15°ステップ)

±30%

0

°∼±45°

(15°ステップ)

±70%

備考1.  5.4.1の EP2形及び EP3形については,

241

Am

γ

線を用いる試験は適用しない。

2.

参考として自由空間中における線量計の水平,垂直各方向に対する 360°全
周(15°ステップ)のレスポンスを示さなければならない。

5.5.2

β

線の方向特性  7.2.6 及び 7.2.6.2 によって試験したとき,表 に示す許容範囲に適合しなければな

らない。

表 5

β

線方向特性の許容範囲

90

Sr/

90

Y

種類

角度範囲

許容範囲

AB1

0

°∼±60°

(20°ステップ)

±30%

AB2

0

°∼±60°

(20°ステップ)

±50%

AB3

0

°∼±40°

(20°ステップ)

±60%

5.5.3

中性子の方向特性  7.2.6 及び 7.2.6.3 によって試験したとき,表 に示す許容範囲に適合しなけれ

ばならない。

表 6  中性子方向特性の許容範囲

241

Am

−Be(又は

252

Cf

種類

角度範囲

許容範囲

AN1

0

°∼±75°

(15°ステップ)

±30%

AN2

0

°∼±60°

(15°ステップ)

±50%

AN3

0

°∼±45°

(15°ステップ)

±50%

5.6

線量当量指示値の保持  この規定は線量測定に適用し,線量率測定には適用しない。また,7.2.7 

よって試験したとき,次の規定に適合しなければならない。

a)

照射完了後

8

時間の線量計の指示値又は読取装置による読取値は±

2%

又は最小ディジットにおける

1

ディジットのいずれか大きいほうに変化があってはならない。

b)

この性能は

等級 だけに適用する。電源オフ

24

時間後の線量計の指示値又は読取装置による読取値は,

±

5%

又は最小ディジットに変化があってはならない。

5.7

線量率特性  この規定は線量測定に適用し,線量率測定には適用しない。また,7.2.8 によって試験

したとき

表 に示す許容範囲に適合しなければならない。


7

Z 4312 : 2002

表 7  線量率特性の許容範囲

種類

最大線量率

許容範囲

R1

形 1Sv/h

±20%

R2

形 100mSv/h

±20%

R3

形 10mSv/h

±20%

5.8

オーバーロード特性  オーバーロード特性は,次による。

5.8.1

線量測定のオーバーロード特性  7.2.9.1 によって試験したとき,線量計の指示値は最大値に保持さ

れ,スケールオーバであることを表示しなければならない。

5.8.2

線量率測定のオーバーロード特性  7.2.9.2 によって試験したとき,線量計の指示値は最大値に保持

され,スケールオーバであることを表示しなければならない。

5.9

中性子に対するレスポンス  この規定は,

X

線,

γ

線用及び

β

線用に適用する。また,7.2.10 によって

試験したとき,中性子に対するレスポンスは

5%

以下とする。

5.10

温度特性  温度特性には,定常温度特性と温度衝撃特性があり,それぞれ次の性能をもたなければ

ならない。

5.10.1

定常温度特性  レスポンスの温度依存性によって表し,7.2.11.1 によって試験したとき表 に適合

しなければならない。

表 8  定常温度特性の許容範囲

種類

温度範囲  (℃)

許容範囲

−10∼40(屋内仕様)

±20%

T1

−20∼50(屋外仕様)

±50%

T2

0

∼40

±20%

5.10.2

温度衝撃特性  7.2.11.2 によって試験したとき,レスポンスの変化は±

15%

とする。

5.11

耐湿性

7.2.12

によって試験したとき,レスポンスの変化は±

10%

とする。

5.12

外部電磁界特性  7.2.13 によって試験したとき,レスポンスの変化は±

10%

とする。

備考1.

線量計の指示値が外部電磁界に影響される場合は,取扱説明書に記載しなければならない。

2.

電磁界の影響が認められない場合は,製造業者は試験した電磁波の周波数,タイプ,最大強

度を示さなければならない。

5.13

外部磁界特性  7.2.14 によって試験したとき,レスポンスの変化は±

10%

とする。

備考

線量計の指示値が外部磁界に影響される場合は,取扱説明書に記載しなければならない。

5.14

静電気放電特性  7.2.15 によって試験したとき,レスポンスの変化は±

10%

とする。

5.15

耐衝撃性  耐衝撃性には,落下に対する耐性と振動に対する耐性があり,次の性能を保持する。

5.15.1

落下に対する耐性  7.2.16.1 によって試験したとき,表

9

に示す許容範囲に適合しなければならな

い。また,この試験によって記憶情報が失われてはならない。

表 9  落下に対する許容範囲

種類

落下試験方法

許容範囲

1.5m, 1

回,6 面

±10%

D1

0.1m, 10

回,6 面

±10%

D2

形 0.05m,

5

回,6 面

±20%

5.15.2

振動に対する耐性  7.2.16.2 によって試験したとき,レスポンスの変化は±

15%

とする。

5.16

電源電圧の変動に対する安定性  電源電圧の変動に対する安定性試験は,次による。


8

Z 4312 : 2002

5.16.1

一次電池  7.2.17.1 によって試験したとき,レスポンスの変化は±

15%

とする。また,警報機能付

き線量計の場合電池を交換したとき,少なくとも

15

分間の警報を持続できなければならない。

5.16.2

二次電池  7.2.17.2 によって試験したとき,レスポンスの変化は±

15%

とする。また,警報機能付

き線量計の場合再充電後少なくとも

15

分間の警報を持続できなければならない。

なお,電池は

12

時間以内に完全に充電できなければならない。

5.16.3

電池残量性能  電池残量が少なくとも

8

時間の状態で,7.2.17.3 によって試験したとき,レスポン

スの変化は±

15%

とする。また,警報機能付き線量計の場合少なくとも

1

分間の警報を持続できなければ

ならない。

なお,この規定は一次電池及び二次電池に適用する。

6.

構造

6.1

構造一般  構造は,次の各項に適合しなければならない。

a)

サイズは,クリップ等保持用具を除き長さ

15cm

,厚さ

3cm

,幅

8cm

を超えてはならない。容積はク

リップ等固定用具を除き

250cm

3

を超えてはならない。

b)

質量は

200g

を超えてはならない。

c)

ケースは滑らか,頑丈で衝撃に耐え,耐粉じん(塵)

,防滴構造であることが望ましい。

d)

線量計を装着するためのクリップ,リング,又はかけひもなどを用意しなければならない。

e)

スイッチ類は,誤操作や故意の操作が防止される構造にしなければならない。また,スイッチ操作に

よって線量計の機能を損なってはならない(ただし,一次電池の電源スイッチは除く。

f)

放射性物質による表面汚染がしにくく,除染が容易な構造としなければならない。

g)

製造業者は湿気の浸透への注意を示さなければならない。

h)

校正及び特性決定のための基準点及び人体に装着したとき,放射線入射方向を線量計外側に表示しな

ければならない。

6.2

指示計器  指示計器は,次の各項に適合しなければならない。

a)

ディジタル表示などが直読できるものとする。

mSv, mSv/h

などの線量当量,線量当量率の単位で表示

されるものとする。装着者が指示値を明りょうに読み取れなければならない。

b)

有効測定範囲は,ディジタル表示の下位第

2

位のディジットから最大表示値までとする(例えば,最

大表示値が

199.9

の線量計の場合,有効測定範囲は

1.0

から

199.9

までとなる。

c)

電池電圧低下,検出器不良,高線量当量率(検出器回路の窒息)などによって指示値が正しくない場

合,動作不良が表示されなければならない。

6.3

警報  警報機能は,次の各項に適合しなければならない。

a)

線量当量又は線量当量率の警報レベルは直接,又は読取装置によって確認できなければならない。

警報レベルは,線量計の外部スイッチで設定できてはならない。

警報レベルは,連動する読取装置で設定できる構造か,又は警報レベルが許可なく変更できないよ

うに,電子的,機械的に制御されたシステムで設定できる構造でなければならない。

b)

線量計の有効測定範囲にわたって任意の値に設定が可能か,各デカードについて少なくとも一点のレ

ベル設定(例えば,

3

µSv, 30µSv, 0.3mSv, 3mSv, 30mSv, 300mSv

)が可能でなければならない。

c)

線量計を装着したとき警報音,又は光(

LED

など)による警報が確認できなければならない。

d)

警報音の周波数は

1 000Hz

から

5 000Hz

とする。断続警報音のときは信号音間隔が

2

秒を超えてはな

らない。


9

Z 4312 : 2002

線量計の警報音量は JIS C 1502 に基づいて 7.2.4 によって試験したとき,表

10

に適合しなければな

らない。

表 10  警報の音量範囲

種類

警報音量 (dBA)

B1

小警報音量

55

∼100dBA 未満 20cm

B2

大警報音量

100dBA

以上 20cm

6.4

電源  電源は,次の各項に適合しなければならない。

a)

電源は,電池式とする。

b)

電池が線量計に対する要求性能を満たさない状態となったとき,電池切れを表示しなければならない。

c)

一次電池は,正しい極性で接続されるように線量計に明示されなければならない。

7.

試験

7.1

試験条件  試験条件は,次による。

7.1.1

共通試験条件  共通試験の条件は,表 11 の基準条件による。特に指定のある場合を除きこの規格

における試験は,

表 11 の標準試験条件に示す基準条件で行う。標準条件で行われない場合は,温度,気圧

及び湿度を指定し,基準条件のレスポンスに補正しなければならない。

表 11 に示される特定の項目について,その特性に対する試験が行われているとき,ほかの項目に対する

条件は

表 11 の条件内であることが望ましい。

表 11  共通試験条件

項目

基準条件

(製造業者が指定しないとき)

標準試験条件

(製造業者が指定しないとき)

基準 X,

γ

137

Cs

137

Cs

基準

β

90

Sr

90

Y

90

Sr

90

Y

基準中性子

241

Am

−Be

241

Am

−Be

安定化時間 15min

15min

環境温度 20℃ 18℃から 22℃(

2

)

相対湿度 65%

50%

から 75%(

2

)

気圧 101.3kPa  86kPa から 106kPa(

2

)

電源電圧(

1

)

正規電源電圧

正規電源電圧±1%

電源周波数(

1

)

正規電源周波数

正規電源周波数±1%

電源波形(

1

)

正弦波

正弦波からのひずみ 5%

γ

線バックグラウンド

周辺線量当量率(

3

)

0.1

µSv/h 以下

周辺線量当量率(

3

)

0.25

µSv/h 以下

放射線入射角度

製造業者によって指定され
た校正方向

±5°以内

外部電磁波

無視できるレベル

影響の認められるレベル以下

外部磁気誘導

無視できるレベル

地球磁界の 2 倍以下

β

線バックグラウンド

無視できるレベル

無視できるレベル

線量計の置き方向

製造業者が指定

±5°以内

線量計の制御

正常状態にセット

正常状態にセット

放射性物質による汚染

無視できるレベル

無視できるレベル

中性子バックグラウンド 無視できるレベル

無視できるレベル


10

Z 4312 : 2002

(

1

)

商用電源を使用する読取装置に対して適用する。

(

2

)

試験時点での実際の値を明示する。これらの値は,温暖な気候に適用可能であ

る。より暑い,又は寒い気候時には,試験時の実際の値を明示しなければなら
ない。海抜の高いところでは,70kPa まで許される。

(

3

)

周辺線量当量率は,環境にかかわる 1cm 線量当量である。

7.1.2

基準放射線  個々の試験方法で特に指定のないかぎり放射線による試験は,次の a)の放射線で行う

ことが望ましい。放射線源の設定及び使用は ISO 4037-1ISO 4037-2ISO 4037-3

X

線,

γ

線)

ISO 6980

β

線)

ISO 8529ISO 8529-2ISO 8529-3(中性子)に対応したものとする。

a)

基準

γ

線,基準

β

線及び基準中性子は,次による。

基準

γ

線源は

137

Cs

とする。

基準

β

線源は

90

Sr/

90

Y

とする。

基準中性子源は

241

Am

Be

とする。

b)

基準線量は,±

10%

以内の不確かさで決定されていなければならない。

線源の仕様は,ISO 4037-1ISO 6980,及び ISO 8529 による。

複数線源を使用するときは,個々の線源からの線源,線量計間の距離を変えることによって線量当

量,線量当量率が少なくとも

2

線源間で相互にオーバラップしなければならない。この場合すべての

線源からの線量当量(率)は,基準と考えられる線源に規格化する。

c)

空気カーマから個人線量当量への変換係数についての不確かさは,ないものとする。

7.2

試験方法

7.2.1

試験方法一般  試験方法一般は,次による。

a)

試験に対し線量計の基準点を基準線量が決定された点に設置し,製造業者の指定する放射線入射方向

から照射する。ただし,方向特性の試験には適用しない。

b)

指示値の変動が放射線の統計的変動によるのであれば,十分な測定回数の平均値をとって特性が性能

規定を満たすかどうか確認する(

附属書 参照)。

c)

相対基準試験,エネルギー特性試験及び方向特性試験は,JIS Z 4331 に規定するファントム上に線量

計を置き,規定の方向から照射することによって行う。そのほかの試験は,自由空間中で線量計に規

定の方向から照射し,ファントムの換算係数を乗じてもよい。

d)

複数の対象線量が測定可能な線量計は,各規定項目に対しそれぞれの対象線量での試験を行わなけれ

ばならない。

7.2.2

相対基準誤差試験  形式検査及び受渡検査における相対基準誤差試験は,次による。また,試験は

X

線,

γ

線,

β

線及び中性子について個別に行う。

a)

形式試験  試験は,線量計の各デカードの

3

点について行う。これらはデカードの約

20%

40%

80%

とする。ただし,

β

線及び中性子に対しては製造業者が試験方法を示すものとする。

b)

受渡検査  試験は,少なくとも

2

点以上について実施し,

1

点は有効測定範囲の最大感度デカードに

て,もう

1

点は最大レンジの

50%

以上とする。ただし,

β

線及び中性子に対しては,少なくとも

1

以上について行う。

備考

結果の判定方法:基準線量(率)の不確かさを考慮した相対基準誤差の取扱は,次による。

線量測定に対しては,有効測定範囲においてどの相対基準誤差も±

 (15

X) %

を超えてはな

らない。

ここに,

X (%)

は基準線量の不確かさである(

X

10%

未満でなければならない。

線量率測定に対しては,有効測定範囲においてどの相対基準誤差も±

 (20

X) %

を超えては


11

Z 4312 : 2002

ならない。また,最小デカード,最小測定レンジにおいて±

 (30

X) %

を超えてはならない。

ここに,

X (%)

は基準線量率の不確かさである(

X

10%

未満でなければならない。

7.2.3

応答時間試験  試験は,

γ

線,

β

線及び中性子について個別に行う。

a)

線量率上昇試験  線量計を

10

µSv/h

以上の放射線場に置き安定状態とし,このときの指示値を

H

low

する。次に線量率を約

10

倍に急激に変化させ,線量計の指示値が安定するまで連続的に記録し,この

ときの指示値を

H

hi

とする。線量率変化後,指示値が

0.9

×

H

hi

に達するまでの時間を測定する。

h)

線量率減少試験  線量率を

H

hi

の状態で指示値を安定させ,線源を急速に遠ざけ指示値が

H

low

となる

まで連続的に記録する。線量率変化後,指示値が

1.1

×

H

low

に達するまでの時間を測定する。

備考

放射線による試験が困難な中性子等の場合は,擬似パルスなどによる試験で代用できる。

7.2.4

警報設定誤差試験  試験は,

γ

線,

β

線及び中性子について個別に行う。

7.2.4.1

線量測定  試験は,少なくとも

2

点の警報設定値(

1

点は最大レンジ近傍,もう一点は最小第

2

デカードの近傍)について行う。また,線量計をリセット後,警報が

100

秒間作動しない線量率で照射す

る。低線量側として線量警報設定値の

0.85 (1

X/100)

倍の線量を照射する。ここで,

X (%)

は基準線量の

不確かさである。また,高線量側として警報設定値の

1.15 (1

X/100)

倍の線量を照射する。

7.2.4.2

線量率測定  試験は,少なくとも

2

点の警報設定値(

1

点は最大レンジ近傍,もう一点は最小第

2

デカードの近傍)について行う。また,低線量率側として線量率警報設定値の

0.8 (1

X/100)

倍の線量

率を

10

分間照射する。ここで,

X (%)

は基準線量率の不確かさである。また,高線量側として線量率設定

値の

1.20 (1

X/100)

倍の線量率を照射し,警報が作動するまでの時間を測定する。

7.2.5

エネルギー特性試験

7.2.5.1

X

線及び

γ

線のエネルギー特性試験  試験は,線量計をファントム上に設置し,次の

X

線及び

γ

を照射する。

a)

X

20keV, 30keV, 40keV, 60keV

(又は

241

Am

80keV, 100keV, 150keV, 200keV

の各実効エネルギー近

辺とする。

b)

γ

137

Cs (662keV) ,

60

Co (1.17, 1.33MeV) ,

参考として

16

N (6MeV)

それぞれのエネルギーに対するレ

スポンスを求め,

137

Cs

に対するレスポンスを基準値として,各エネルギーに対するレスポンスから基

準値を差し引いた値の基準値に対する百分率を求める。

7.2.5.2

β

線のエネルギー特性試験  試験は,線量計をファントム上に設置して行う。ISO 6980 に規定す

る次のエネルギーの

β

線を使用する。

147

Pm (E

max

0.225MeV)

204

Tl (E

max

0.78MeV)

90

Sr/

90

Y (E

max

2.2MeV)

なお,それぞれのエネルギーに対するレスポンスを求め,

90

Sr/

90

Y

β

線に対するレスポンスを基準値と

して,各エネルギーに対するレスポンスから基準値を差し引いた値の基準値に対する百分率を求める。

なお,

204

Tl

線源のかわりに

85

Kr

線源

  (E

max

0.69MeV)

を用いてもよい。

備考

各エネルギーにおける線量当量(率)は,同一であることが望ましい。

7.2.5.3

中性子のエネルギー特性試験  試験は,線量計をファントム上に設置し,ISO 8529 に規定する線

源,又は次のエネルギーの中性子を使用する。

241

Am

Be

附属書 表 に示すエネルギーの中性子)

252

Cf

附属書 表 に示すエネルギーの中性子)

熱中性子


12

Z 4312 : 2002

なお,それぞれのエネルギーに対するレスポンスを求め,

241

Am

Be

(又は

252

Cf

)の中性子に対するレ

スポンスを基準値として,各エネルギーに対するレスポンスから基準値を差し引いた値の基準値に対する

百分率を求める。

備考

各エネルギーにおける線量当量(率)は同一であることが望ましい。

7.2.6

方向特性試験  線量計をファントム上に設置し,製造業者によって指定された照射方向から照射を

行い,指示値を読み取る。水平,垂直各方向について線量計とファントムを基準方向に対して各線種で規

定された角度(

α

°)の回転を行う。

0

°方向でのレスポンスを基準値とし,各方向におけるレスポンスか

ら基準値を差し引いた値の基準値に対する百分率を求める(

附属書 図 参照)。

7.2.6.1

X

線及び

γ

線の方向特性試験  試験は,

241

Am (59.5keV)

又は

X

 (60keV)

137

Cs (662keV)

γ

について行う。基準線量は,

附属書 表 の角度依存係数を乗じて補正する。水平,垂直各方向について

線量計とファントムを基準方向

 (0

°

)

及び±

15

°,±

30

°,±

45

°,±

60

°の各方向からそれぞれ照射す

る。また,自由空間においては

137

Cs (662keV)

γ

線を使用して線量計の水平,垂直各方向に対して

360

°

全周(

15

ステップ)のレスポンスを求めなければならない。

7.2.6.2

β

線の方向特性試験  試験は,

90

Sr/

90

Y (E

max

2.2MeV)

β

線について行う。基準線量は,

附属書

1

表 の角度依存係数を乗じて補正する。水平,垂直各方向について線量計とファントムを基準方向

 (0

°

)

及び±

20

°,±

40

°,±

60

°の各方向からそれぞれ照射する。

7.2.6.3

中性子の方向特性試験  試験は,

241

Am

Be

(又は

252

Cf

)の中性子について行う。基準線量は,

附属書 表 の角度依存係数を乗じて補正する。

水平,垂直各方向について線量計とファントムを基準方向

 (0

°

)

及び±

15

°,±

30

°,±

45

°,±

60

°,

±

75

°の各方向からそれぞれ照射する。

7.2.7

線量指示値の保持試験  この項目については線量測定に適用し,線量率測定には適用しない。また,

試験は

γ

線,

β

線及び中性子について個別に行う。

a)

バックグラウンドの積算が無視できる十分な線量当量を線量計に照射する。照射完了後,照射を停止

し,指示値を記録する。照射停止後の

8

時間の間,

1

時間ごとの指示値を読み取る。

b)

次の事項は,

等級 だけに適用する。バックグラウンドの積算が無視できる十分な線量当量を線量計

に照射し指示値を記録する。電池を線量計から除去する。

24

時間後,電池を装てんするか再充電し,線量当量の指示値を電池除去前の指示値と比較する。

7.2.8

線量率特性試験  この項目については線量測定に適用し,線量率測定には適用しない。また,試験

γ

線,

β

線及び中性子について個別に行う。

1mSv/h

10mSv/h

100mSv/h

1Sv/h

の線量率で照射した各線

量を基準値とし,指示値から基準値を差し引いた値の基準値に対する百分率を求める。照射する時間は,

各デカードの

80%

の値を指示する時間とする。

なお,高線量率における低線量照射又は低線量率における高線量照射においては,照射時間が非常に短

く,又は長くなる場合は,

10

秒以下又は

10

時間以上の照射を要するものは除外してもよい。ただし,線

量計が瞬間的に高線量率の場で使用される用途の場合には,これらの条件下で短時間照射の試験をしなけ

ればならない。

1Sv/h

程度の線量率にて

5

秒間の照射を行い,照射量の±

20%

以内の線量を示すことを確認

する。また,

β

線の

70

µm

線量当量の試験は,使用者と製造業者で合意のうえ

X

線又は

γ

線に置き換えても

よい。

備考

放射線による試験が困難な中性子などの場合は,擬似パルスなどによる試験で代用できる。

7.2.9

オーバーロード特性試験  試験は,

γ

線,

β

線及び中性子について個別に行う。

備考

放射線による試験が困難な中性子などの場合は,擬似パルスなどによる試験で代用できる。


13

Z 4312 : 2002

7.2.9.1

線量測定のオーバーロード特性試験  線量計に有効測定範囲の最大値に対して

X

線,

γ

線及び

β

線用については

10

倍,中性子用については

2

倍の線量を照射する。

7.2.9.2

線量率測定のオーバーロード特性試験  線量計に有効測定範囲の最大値に対して

X

線,

γ

線及び

β

線用については

10

倍,中性子用については

2

倍の線量率を

10

分間照射する。

7.2.10

中性子に対するレスポンス試験

241

Am

Be

又は

252

Cf

中性子源によって中性子を自由空間にて照

射する。

γ

線としての線量計の指示値

  [H

p

(10), H

p

 (0.07)]

を読み取り,照射した中性子の周辺線量当量に対

する百分率を求める。

なお,

241

Am

Be

又は

252

Cf

中性子源から放出される

γ

線の影響分は差し引くものとする。

7.2.11

温度特性試験  試験は,

γ

線,

β

線及び中性子について個別に行う。

7.2.11.1

定常温度特性試験  線量計の指示値を

0

に設定した後,線量計を恒温槽内に設置し,

20

℃及び

5.10.1

表 に示す温度範囲内の最低温度及び最高温度でそれぞれ

4

時間放置し,最後の

30

分間の指示値

を記録する。

20

℃におけるレスポンスを基準とし,それぞれの周囲温度におけるレスポンスから基準値を差し引いた

値の基準値に対する百分率を求める。

なお,照射する線量はバックグラウンドが十分に無視できる線量とする。

7.2.11.2

温度衝撃特性試験  線量計を

20

±

2

℃の温度に置き,

60

分間放置して安定させる。その後十分な

統計的精度をもち,線量計のレスポンスが第

2

最小デカードの中央値となるよう基準線源を再現可能な配

置として照射する。

附属書 に示すガイダンスによる相当回数の読み取り後,平均指示値を決定する。線

量計と線源を取り去って,同一の配置条件で

50

℃近傍にできる恒温槽内に設置する。この設置は

5

分以内

に行う。

2

時間にわたり

15

分ごとに指示値を読み取ったのち,平均値を決定する。

20

℃におけるレスポン

スを基準とし,

50

℃におけるレスポンスから基準値を差し引いた値の基準値に対する百分率を求める。

次に線量計と線源を恒温槽から取り出し,最初と同一条件,

20

±

2

℃の配置に戻す。この取出しと設置は

5

分以内に行う。

試恒温槽内温度を−

10

℃として試験を繰り返す。

20

℃におけるレスポンスを基準とし,−

10

℃における

レスポンスから基準値を差し引いた値の基準値に対する百分率を求める。

7.2.12

耐湿性試験  試験は,

γ

線,

β

線及び中性子について個別に行う。また,線量計をリセット後,周囲

温度

35

℃の恒温槽内に設置し,

40%

65%

及び

90%

の湿度でそれぞれ

4

時間放置し,最後の

30

分間指示値

を記録する。

湿度

65%

におけるレスポンスを基準とし,それぞれの湿度におけるレスポンスから基準値を差し引いた

値の基準値に対する百分率を求める。

なお,照射する線量はバックグラウンドが十分に無視できる線量とする。

7.2.13

外部電磁界特性試験  試験は,

γ

線,

β

線及び中性子について個別に行う。

100Vm

−1

の強度で,

100kHz

以上

500MHz

の周波数及び

1Vm

−1

の強度で

500MHz

以上

1GHz

までの周波数の電磁界環境に線量計を置き

指示値を読み取る。

なお,照射する線量はバックグラウンドが十分に無視できる線量とする。

備考1.

具体的な試験方法は,製造業者と使用者との合意による。

2.

特別な周波数において共鳴する場合があるので注意を要する。

7.2.14

外部磁界特性試験  試験は,

γ

線,

β

線及び中性子について個別に行う。

60Am

−1

の強度,

50Hz

,又

60Hz

の磁界中に線量計を置き指示値を読み取る。標準試験条件におけるレスポンスを基準とし,それ

ぞれの磁界におけるレスポンスから基準値を差し引いた値の基準値に対する百分率を求める。


14

Z 4312 : 2002

なお,照射する線量はバックグラウンドが十分に無視できる線量とする。

備考

具体的な試験方法は,製造業者と使用者との合意による。

7.2.15

静電気放電特性試験  試験は,

γ

線,

β

線及び中性子について個別に行う。線量計を接地した金属板

に取り付け,

2mJ

の強度で

6kV

の静電気を発生させ線量計に放電させる。

なお,放電間隔は最小

10

秒とする。

標準試験条件におけるレスポンスを基準とし,放電時におけるレスポンスから基準値を差し引いた値の

基準値に対する百分率を求める。

なお,照射する線量はバックグラウンドが十分に無視できる線量とする。

7.2.16

耐衝撃性試験  試験は,

γ

線,

β

線及び中性子について個別に行う。

7.2.16.1

落下に対する耐性試験  バックグラウンドが十分に無視できる線量を与えた線量計を表 に示す

高さ及び回数で木板上に落下させたとき指示値の差を読み取る。また,この試験は線量計のそれぞれの面

について行わなければならない。

7.2.16.2

振動に対する耐性試験  線量計に

15

分間,

20m/s

2

の調和振動を

3

直交方向に

10Hz

から

21Hz

22Hz

から

33Hz

の一つ又は複数の周波数で負荷を与え

15

分間の間隔で振動を加える。

標準試験条件におけるレスポンスを基準とし,振動後におけるレスポンスから基準値を差し引いた値の

基準値に対する百分率を求める。

なお,照射する線量はバックグラウンドが十分に無視できる線量とする。

7.2.17

電源電圧の変動に対する安定性試験  試験は,

γ

線,

β

線及び中性子について個別に行う。また,製

造業者指定の新しい一次電池又は完全に充電した二次電池を使用する。

a)

線量計に適切な指示値となる放射線を照射する。

7.2.17.1

,又は 7.2.17.2 に示す時間放置する。規定の時間ごとに指示値を記録する。

b)

最小の線量当量,又は最低の線量当量率に警報レベルを設定する。

0.01mSV/h

から

0.1mSv/h

の線量当量率で警報音を発し,又は警報が表示されるまで照射する。さら

に照射を継続し,

15

分間以上警報が持続することを確認する。

7.2.17.1

一次電池  線量計を標準試験条件で

100

時間連続稼働し各時刻のレスポンスの平均値を基準とし,

それぞれの時刻におけるレスポンスから基準値を差し引いた値の基準値に対する百分率を求める。

なお,照射する線量はバックグラウンドが十分に無視できる線量とする。

備考

  3

線種以上の対象線量を測定する線量計については,連続稼動時間を製造業者が規定する。

7.2.17.2

二次電池  線量計を標準試験条件で

24

時間連続稼働し,各時刻のレスポンスの平均値を基準と

し,それぞれの時刻におけるレスポンスから基準値を差し引いた値の基準値に対する百分率を求める。

なお,照射する線量はバックグラウンドが十分に無視できる線量とする。

備考

  3

線種以上の対象線量を測定する線量計については,連続稼動時間を製造業者が規定する。

7.2.17.3

電池残量性能試験  少なくとも電池残量が

8

時間となるまで線量計を照射する。線量計を標準試

験条件で(線量率だけは

0.1mSv/h

とする。

7

時間

59

分間連続稼働し,各時刻のレスポンスの平均値を基

準とし,

それぞれの時刻におけるレスポンスから基準値を差し引いた値の基準値に対する百分率を求める。

その後警報を動作させなければならない。

7.2.18

保管  線量計は厳しい環境下において,少なくとも

3

か月保管した後でも正常に動作するよう設計

されていなければならない。

8.

説明書


15

Z 4312 : 2002

8.1

形式試験の結果  製造業者は,購入者の要求に応じこの規格に基づいた形式試験の結果を示さなけ

ればならい。

8.2

性能保証書  製造業者は,IEC 61187 に基づき少なくとも次の事項を記載した説明書を個々の線量計

に添付しなければならない。

製造業者名称又は商標

線量計の形式及び製造番号

種別(対象線量,等級

1, 2,

その他の機能)

検出器の種類

線量計が測定の対象とする放射線の種類

線量計の基準点,校正時の照射方向及び線源からの基準入射方向

検出器の有感部寸法及び位置

検出器の有感部分を囲む壁の質量

 (mg cm

−2

)

測定範囲及び誤差

エネルギー特性(

X

線,

γ

線,

β

線及び中性子)

方向特性(

X

線,

γ

線,

β

線及び中性子)

線量計の質量及び寸法

電源

温度試験の結果(形式試験結果)

9.

取扱説明書  少なくとも次の事項を含む取扱説明書を記載しなければならない。

予備部品表を含む電気回路図

操作方法,保守及び校正方法

線量情報の記憶保持の方法(等級

1

だけ)


16

Z 4312 : 2002

附属書 1(規定)  個人線量当量

個人線量当量,

H

p

 (d)

個人線量当量

H

p

 (d)

は,身体上の特定された点の下の適切な深さ

d

における,軟組織中の線量当量であ

る。

弱透過性放射線,強透過性放射線に対し推奨する深さは,それぞれ

0.07mm

10mm

である。このこと

は,ICRU 39 で既に定義する

H

s

 (0.07)

及び

H

p

 (10)

と実用上の概念として,それぞれ同等な

H

p

 (0.07)

H

p

 (10)

で示す二つの変量を用いることを意味している。

個人線量当量の定義は,実際上の校正に際して,

ICRU

組織等価ファントム中の適切な深さでの線量当

量に適用できるように考慮されている。

ファントムの推奨形状は,

30cm

×

30cm

×

15cm

スラブファントムである。均一・平行ビーム照射時の光

子の空気カーマから組織等価スラブファントムの深さ

0.07mm, 3mm, 10mm

における個人線量当量への換

算係数が計算されている。数値は,垂直入射に対するものであるが,幾つかの入射角度についても示した。

校正及び形式試験は,限られたスペクトル分布幅をもつ ISO 基準放射線によって通常行われる。ISO 

準放射線に対する換算係数は,単一エネルギーに対するデータをスペクトル分布に適用し,計算して求め

ている。その結果を

附属書 表 1,表 及び表 に示す。また,

β

線の角度依存係数を,

附属書 表 に,

γ

線の角度依存係数を,

附属書 表 に,中性子の角度依存係数を,附属書 表 に示す。

問題点の一つとして,

ICRU

組織とまったく同じ組成でファントムを作れないという点があげられる。

よって適切な代替材料を選択しなければならない。いろいろな代替材料が考えられるが,

MS20

などは,

ICRU

組織の代替として好適な材料である。スラブファントムとしては,このような材料で作られたもの

を使用してもよいが,線量計の校正や形式試験の際にファントム内の線量を算定する場合には,

附属書 1

表 1,表 及び表 に示す

ICRU

組織における換算係数を使用しなければならない。

ICRU

は,校正方法を

統一することが重要であることを指摘しており,また,

PMMA

のスラブファントムは

ICRU

球に近い質量

をもっており,光子及び中性子の双方に対する後方散乱の特性が人体胸部のそれに十分に近い特性をもっ

ていると述べている。

これらの理由から

ICRU

は,

30cm

×

30cm

×

15cm

PMMA

の使用を受け入れている。しかしながら,

属書 表 1,表 及び表 に示す

ICRU

組織等価のスラブファントムの換算係数を使用しなければならい

ことを再度,強調しておきたい。

ISO

は線量計の校正方法の標準化を検討中であり,個人線量計の校正に

際しては,ISO の基準放射線を適用し,

30cm

×

30cm

×

15cm

の水ファントムを使用することを推奨する見

込みである。

水ファントムの前面は厚さ

2.5mm

PMMA

板,他面は厚さ

10mm

PMMA

板である。このファントム

は,

PMMA

ファントムより

ICRU

組織等価に近い結果が得られ,また製作も容易である。

線量計の校正及び形式試験の際の配置を,

附属書 図 に示す。完全な平行ビームを作ることは,不可

能であるが線源と線量計との距離が

2m

以上であれば結果には問題ない。ただし,この距離は,線量計の

基準点までの距離である(線量計及びファントムを置かない状態で)

。この位置における光子に対する空気

カーマが決定され,これに

H

p

 (10)

H

p

 (0.07)

の基準線量を得るための換算係数が乗じられる。

方向特性は,線量計の基準点を通り水平,垂直面で線量計を回転させて測定する(JIS Z 4511 参照)


17

Z 4312 : 2002

附属書 表 1  ISO 低線量率シリーズ光子放射線における空気カーマから ICRU 

スラブの個人線量当量 H

p

 (10) 

と H

p

 (0.07) 

への換算係数

換算係数

Sv/Gy

線質

平均エネルギー

keV

(実効エネルギー)(

1

)

H

p

 (10)

H

p

 (0.07)

 L-10

8.5

(8.4)

− 0.93

 L-20

17

(16.4)

0.37

1.00

 L-30

26

(25.4)

0.91

1.14

 L-35

30

(29.6)

1.09

1.22

 L-55

48

(47.0)

1.67

1.57

 L-70

60

(60.1)

1.87

1.71

L-100   87

(86.9)

1.87

1.71

L-125  109

(109.5)

1.77

1.64

L-170  149

(149)

1.62

1.53

L-210  185

(184)

1.52

1.45

L-240  211

(211)

1.47

1.42

(

1

)

括弧書きは実効エネルギーである。

附属書 表 2  ISO 狭スペクトルシリーズ光子放射線における空気カーマから 

ICRU

スラブの個人線量当量 H

p

 (10) 

と H

p

 (0.07) 

への換算係数

換算係数

Sv/Gy

線質

平均エネルギー

keV

(実効エネルギー)(

1

)

H

p

 (10)

H

p

 (0.07)

 N-10

8

(7.8)

− 0.91

 N-15

  12

(11.3)

0.06

0.96

 N-20

  16

(15.0)

0.27

0.98

 N-25

  20

(19.2)

0.55

1.03

 N-30

  24

(23.3)

0.79

1.10

 N-40

  33

(31.9)

1.17

1.27

 N-60

  48

(46.3)

1.65

1.55

 N-80

  65

(64.1)

1.88

1.72

N-100  83

(82.9)

1.88

1.72

N-120

100

(100.5)

1.81

1.67

N-150

118

(118)

1.73

1.61

N-200

164

(165)

1.57

1.49

N-250

208

(208)

1.48

1.42

N-300

250

(252)

1.42

1.38

(

1

)

附属書11の注(

1

)

参照。

附属書 表 3  高エネルギー光子放射線の空気カーマから ICRU 

スラブの個人線量当量 H

p

 (10) 

への換算係数

線源

平均エネルギー

MeV

換算係数

Sv/Gy

R-F 6.13

1.12

R-Ti 6.0

1.11

R-Ni 6.13

1.11


18

Z 4312 : 2002

附属書 表 4

β

線の H

p

 (0.07) 

の角度依存係数(標準線源及び面積線源)

入射角度 0°に対する値

核種

距離

cm

0

° 20° 40° 60°

データ(面線源)

90

Sr/

90

Y  20.0 1.00 1.03 1.10 1.14

90

Sr/

90

Y  30.0 1.00 1.02 1.08 1.09

204

Tl

20.0 1.00 1.02 1.00 0.73

204

T

30.0 1.00 1.01 0.97 0.80

147

Pm

15.0 1.00 0.87 0.70 0.48

データ(PTB 標準線源)(

2

)

90

Sr/

90

Y

タイプ 1(

3

)

タイプ 2(

4

)

30.0

30.0

1.00

1.00

1.02

1.02

1.10

1.10

1.15

1.19

204

Tl

30.0 1.00 0.97 0.93 0.73

147

Pm

30.0 1.00 0.95 0.71

(

2

)  ISO

の基準放射線

(

3

)

タイプ 1 は平たん化フィルタ使用

(

4

)

タイプ 2 は平たん化フィルタなし

備考

β

線の場合二次標準

β

線校正ビームは H

p

 (0.07)

で値付けされており,

垂直入射から他の入射角度への換算のときだけ必要

附属書 表 5

γ

線の H

p

 (10) 

の角度依存係数

入射角度 0°に対する値

線源

γ

線エネルギー

keV

0

° 15°

30

°

45

°

60

°

 241

Am

59.5  1.00 0.99 0.97

0.91 0.79

 137

Cs

662

1.00 1.01 1.01

1.01 0.98

 60

Co

1

250

1.00 1.00 1.00

1.01 0.99

附属書 表 6  中性子の H

p

 (10) 

の角度依存係数

入射角度 0°に対する値

線源

中性子エネルギー(

5

)

MeV

0

°

15

°

30

°

45

°

60

° 75°

241

Am-Be 4.4 1.00

1.00

1.00

0.97

0.84

0.54

252

Cf 2.3

1.00

1.00

1.00

0.96

0.92

0.66

(

5

)

周辺線量当量で重み付けした平均エネルギー

附属書 図 1  個人線量計の入射角度

α

に対する校正の配置図


19

Z 4312 : 2002

附属書 2(規定)  線量当量換算係数

附属書 表 1  1cm 線量当量換算係数 

(この表は,ICRP Pub.74 による)

X

線及び

γ

線のエネルギー(

1

)

MeV

空気カーマから 1cm 線量当量への換算係数(

2

)

Sv/Gy

0.010 0.009

0.0125 0.098

0.015 0.264

0.0175 0.445

0.020 0.611

0.025 0.883

0.030 1.112

0.040 1.490

0.045 1.644

0.05 1.766

0.06 1.892

0.08 1.903

0.10 1.811

0.125 1.696

0.15 1.607

0.20 1.492

0.30 1.369

0.40 1.300

0.50 1.256

0.60 1.226

0.66(

3

) 1.212

0.80 1.190

1.0 1.167

1.25(

4

) 1.149

1.5 1.139

3.0 1.117

6.0 1.109

10.0 1.111

(

1

)

線源から放出される X 線及び

γ

線のエネルギーが,単一エネルギーの場合

には光子エネルギー,単一エネルギーでない場合には実効エネルギーと
する。該当するエネルギーがない場合は,補間法によって求める。

(

2

)

空気カーマから個人線量当量−ICRU 組織等価ファントム H

p, slab

 (10, 0

°)

への換算係数である。本体中では,H

p, slab

 (10, 0

°)  を H

p

 (10)

として表す。

(

3

)

137

Cs

γ

線のエネルギーである。

(

4

)

60

Co

の等価換算係数に対応するエネルギーである。


20

Z 4312 : 2002

附属書 表 2  70

µ

m

線量当量換算係数 

(この表は,ICRP Pub.74 による)

X

線及び

γ

線のエネルギー(

1

)

MeV

空気カーマから 70

µm 線量当量への換算係数(

5

)

Sv/Gy

0.005 0.750

0.010 0.947

0.015 0.981

0.020 1.045

0.025 1.130

0.030 1.230

0.040 1.444

0.045 1.546

0.050 1.632

0.060 1.716

0.080 1.732

0.10 1.669

0.15 1.518

0.20 1.432

0.30 1.336

0.40 1.280

0.50 1.244

0.60 1.220

0.66(

3

) 1.209

0.80 1.189

1.0 1.173

(

1

)

及び(

3

)

  附属書21の注参照。

(

5

)

空気カーマから個人線量当量−ICRU 組織等価ファントム H

p, slab

 (0.07, 0

°)

への換算係数である。本体中では,H

p, slab

 (0.07, 0

°)  を H

p

 (0.07)

として表す。

附属書 表 3  中性子線量当量換算係数 

(この表は,ISO 8529 による)

線量当量

フルエンスから 1cm 線量当量への換算係数(

6

)

pSv

・cm

2

熱中性子 11.4

252

Cf 400

241

Am-Be 411

(

6

)

フルエンスから個人線量当量−ICRU 組織等価ファントム H

p,

slab

 (10, 0

°)  への換算係数である。本体中では,H

p, slab

 (10, 0

°)

を H

p

 (10)

として表す。


21

Z 4312 : 2002

附属書 3(参考)  統計的変動

序文  この附属書は、原国際規格の内容をそのまま記載したものであり,本体及び附属書(規定)に関連

する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

放射線による試験では,放射線のランダム性から生じる指示値の統計的変動が平均指示値の変動の大部

分を占める。試験性能を満足するためには,十分な回数の測定をするのが望ましい。

附属書 表 は,二

つの指示値グループ間の差を

95%

信頼度で決定するときに必要な測定回数を示したものである。表には平

均値の差をパーセントで示しており,変動係数と測定回数が必要とされる。

試験に際し可能であれば,測定器指示値の変動を最小とするためフルエンス率を使用するのが望ましい。

このため第一,第二及び第三の最大感度レンジで中間のスケール,又はデカードをとってもよい。

読取り間隔は指示値が独立であるためには,少なくともレスポンスタイムの

3

倍をとるのが望ましい。


22

Z 4312 : 2002

附属書 表 1  二つのグループ間の差を検出するための読取り回数(信頼度 95%

相違の百分率

変動係数 (%)

測定回数

5 0.5  1

5 1.0  1

5 2.0  4

5 3.0  9

5 4.0  16

5 5.0  25

5 7.5  56

5 10.0  99

5 12.5  154

5 15.0  223

5 20.0  396

10 0.5  1

10 1.0  1

10 2.0  1

10 3.0  3

10 4.0  4

10 5.0  6

10 7.5  14

10 10.0  24

10 12.5  37

10 15.0  53

10 20.0  94

15 0.5  1

15 1.0  1

15 2.0  1

15 3.0  1

15 4.0  2

15 5.0  3

15 7.5  6

15 10.0  10

15 12.5  16

15 15.0  23

15 20.0  40

20 0.5  1

20 1.0  1

20 2.0  1

20 3.0  1

20 4.0  1

20 5.0  2

20 7.5  3

20 10.0

6

20 12.5

9

20 15.0  12

20 20.0  21


23

Z 4312 : 2002

附属書 4(参考)  参考文献

[1]

IEC 60050 (151) : 

1978

International Electrotechnical Vocabulary (IEV)

Chapter 151 : Electrical and

magnetic devices

[2]

IEC 60050 (393) : 

1996

International Electrotechnical Vocabulary (IEV)

Chapter 393 : Nuclear

instrumentation : Physical phenomena and basic concepts

[3]

IEC 60050 (394) : 

1995

International Electrotechnical Vocabulary (IEV)

Chapter 394 : Nuclear

instrumentation : Instruments

[4]

IEC 60068-2-27 : 

1987

Basic environmental testing procedures

Part 2 : Test

Test Ea and guidance : Shock

[5]

IEC 60086-1

Primary batteries

Part 1 : General

[6]

IEC 60359 : 

1987

Expression of the performance of electrical and electronic measuring equipment

[7]

IEC 61000-4-2 : 

1995

Electromagnetic compatibility (EMC)

Part 4-2 : Testing and measurement

techniques

Section 2 : Electrostatic discharge immunity test

[8]

IEC 61000-4-3 : 

1995

Electromagnetic compatibility (EMC)

Part 4 : Testing and measurement techniques

Section 3 : Radiated, radio-frequency, electromagnetic field immunity test

[9]

ICRU Report 33 : 

1980

Radiation quantities and units

[10]

ICRU Report 47 : 

1991

Determination of dose equivalents from external photon and electron radiations

[11]

BIPM : 

1991

The international system of units (SI)


24

Z 4312 : 2002

附属書 5(参考)  JIS と対応する国際規格との対比表

JIS Z 4312 : 2002 X

線,

γ

線,

β

線及び中性子用電子式個人線量(率)計

国際規格  IEC 61526 : 1998 X 線,

γ

線,

β

線の

個人線量当量 H

p

 (10), H

p

 (0.07)

の直読式個人

線量当量及び/又は線量当量率線量計

IEC 61525 : 1996 X

線,

γ

線,高エネルギー

β

及び中性子放射線直読式個人線量

及び/又は線量当量率モニタ

(I)JIS

の規定 (III)国際規格の規定

注)項目番号は IEC 61526
に合わせてある。

(IV)JIS

と国際規格との技

術的差異の項目ごとの評
価及びその内容 
  表示箇所:本体

  表示方法:点線の下線

項目番号  内容

(II)

際規格
番号

項目

番号

内容

項目ご

との評

技 術 的 差 異 の 内

(V)JIS

と国際規格

との技術的差異の
理由及び今後の対

1.

  適 用

範囲

X

線,

γ

線,

β

線及び中

性子用電子式 個人線
量(率)計

IEC 

61526 

IEC 

61525

1. X

線,

γ

線,

β

線用電子

式個人線量(率)計

X

線,

γ

線,

β

線及び中

性子用電子式 個人線

量(率)計

IDT

JIS

は IEC 61526,

IEC 61525

の統合

であり,それぞれ
の 適 用 範 囲 は 一

致している。

2.

  引 用

規格

JIS C 1502

JIS Z 4001

JIS Z 4331

JIS Z 4332

JIS Z 4511

JIS Z 8103

IEC 

61526

IEC 

61525

2.

IECISOICRU,

ICRP

MOD

/追加

こ の 項 に は 現 行

の 関 連 規 格 を 記
述し,附属書に国
際 規 格 を 記 載 し

た。

記述箇所が変わる

が技術的な差異は
ない。

3.

  定義  用語の定義

a

)基準線量,b)指示

誤差,c)相対指示誤
差,d)レスポンス,e)

相対基準誤差…,m)
線量当量率,n)個人
線量当量

IEC 

61526

3.

JIS

に同じ IDT


25

Z 4312 : 2002

(I)JIS

の規定 (III)国際規格の規定

注)項目番号は IEC 61526

に合わせてある。

(IV)JIS

と国際規格との技

術的差異の項目ごとの評

価及びその内容 
  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線

項目番号  内容

(II)

際規格

番号

項目
番号

内容

項目ご
との評

技 術 的 差 異 の 内

(V)JIS

と国際規格

との技術的差異の

理由及び今後の対

4.

  対 象

線量及び

等級

4.1

  対象線量

放射線の種類で分類

a)

  X 線,

γ

線の 1cm

線量当量

b)

β

線の 70

µm 線量

当量

c)

  中性子の 1cm 線量

当量

d)

  X 線,

γ

線の 70

µm

線量当量 
備 考  対象線量のう
ち単一測定又 は複合
測定が可能な ものは
対象線量に応 じて規

格適用

IEC 

61526

IEC 

61525

6.

対象線量 
種類で分類

(1)X

線,

γ

線,

β

線の

1cm

線量当量

(2)X

線,

β

線の 70

µm

線量当量

(3)

中性子の 1cm 線量

当量

MOD

対 象 線 量 は IEC
規 格 の 深 部 別 の

区分に対して,線
種 ご と の 深 部 別
線 量 当 量 の 区 分

とした。また,中
性子を加えた。

中性子測定も可能
な複合線種を測定

可能なものがある
ため,その機能を
追記した。

 4.2

  等級

電源切れ時,線量情報
記憶の有無で 等級分

等級 1  電源が切れた
場合,記憶された情報
が消失しない線量計

等級 2  電源が切れた
場合,記憶された情報
が消失する線量計

6.1

  等級

電源切れ時,線量情報
記憶の有無で 等級分

等級 1  電源が切れた
場合,記憶された情報
が消失しない線量計

等級 2  電源が切れた
場合,記憶された情報
が消失する線量計

等級は IEC 規格

と同一。

 4.3

  その他の機能

警報機能及び,線量率
機能は該当規定適用

6.7

  警報機能

6.5

  線量率表示機能

JIS

に同じ

そ の ほ か の 機 能
は 警 報 機 能 の 有
無,線量率表示の

有 無 を 適 合 規 格
として示した。

5.

  性能 5.1  相対基準誤差

5.1.1

  X 線,

γ

線の 1cm

線量当量(率) 
線量測定:±15%

線量率測定:±20% 
最小デカード,最小測
定レンジ±30%

IEC 

61526

IEC 

61525

8. 8.1

  基準誤差

X

線,

γ

線,

β

線量測定:±15% 
線量率測定:±20%

最小デカード,最小測
定レンジ±30%

IDT

 5.1.2

β

線の 70

µm 線

量当量(率) 
線量測定:±15%

線量率測定:±20% 
最小デカード,最小測
定レンジ±30%

8.1.3

  中性子

1cm

線量測定:±15%

線量率測定:±20%

最小デカード,最小測
定レンジ±30%

JIS

に同じ


26

Z 4312 : 2002

(I)JIS

の規定 (III)国際規格の規定

注)項目番号は IEC 61526

に合わせてある。

(IV)JIS

と国際規格との技

術的差異の項目ごとの評

価及びその内容 
  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線

項目番号  内容

(II)

際規格

番号

項目
番号

内容

項目ご
との評

技 術 的 差 異 の 内

(V)JIS

と国際規格

との技術的差異の

理由及び今後の対

 5.1.3

  中性子の 1cm

線量当量(率)

線量測定:±15% 
線量率測定:±20% 
最小デカード,最小測

定レンジ±30%

 5.1.4

  X 線,

γ

線 70

µm

線量当量(率) 
線量測定:±15% 
線量率測定:±20%

最小デカード,最小測
定レンジ±30%

 5.2

  応答時間

増加時 5 秒以下 
減少時 10 秒以下

IEC 

61526

8.2 8.2

  応答時間

増加時 5 秒以下 
減少時 10 秒以下

IDT

 5.3

  警報設定誤差

5.3.1

  線量測定

85%

以 下 で 警 報 が 作

動しない。115%以上

で警報が作動する。

5.3.2

  線量率測定

80%

以 下 の 線 量 率 で

10

分間照射した場合

警報が作動しない。ま
た,120%以上の線量

率で照射した場合 5 秒
以内又は作動 時間と
線量率との積が 10

µSv

以下で警報が 作動す
る。

IEC 

61526

8.3 8.3.1

  線量計

85%

以 下 で 警 報 が 作

動しない。115%以上
で警報が作動する。

8.3.2

  線量率計

80%

以 下 の 線 量 率 で

10

分間照射した場合

警報が作動しない。ま
た,120%以上の線量
率で照射した場合 5 秒

以内又は作動 時間と
線量率との積が 10

µSv

以下で警報が 作動す

る。

JIS

に同じ

IDT


27

Z 4312 : 2002

(I)JIS

の規定 (III)国際規格の規定

注)項目番号は IEC 61526

に合わせてある。

(IV)JIS

と国際規格との技

術的差異の項目ごとの評

価及びその内容 
  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線

項目番号  内容

(II)

際規格

番号

項目
番号

内容

項目ご
との評

技 術 的 差 異 の 内

(V)JIS

と国際規格

との技術的差異の

理由及び今後の対

 5.4

  エネルギー特性

5.4.1

  X 線,

γ

線のエ

ネルギー特性

EP1 : 20keV

1.5MeV

±30%

EP2 : 60keV

1.5MeV

±30%

EP3 : 80keV

1.5MeV

±30%

5.4.2

β

線のエネルギ

ー特性

EB1 : 0.5

∼2.2MeV

±30%

EB2 : 0.5

∼2.2MeV

±50%

EB3 : 0.5

∼2.2MeV

±70%

IEC 

61526 

IEC 

61525

8.4 8.4.1

  X 線,

γ

線のエ

ネルギー特性

20keV

∼1.5MeV

±30%

8.4.2

β

線のエネルギ

ー特性

0.5

∼2.2MeV

±30%

8.4.3

  中 性 子 エ ネ ル

ギー特性

100keV

∼15MeV

±50%

JIS

に同じ

MOD

/追加

IEC 61526IEC 

61525

の統合 JIS

IEC 規格を 1 形
とし,従来 JIS 
は 国 内 製 造 業 者

の仕様を 2 形,3
形 と し て 追 加 し
た。

2

形,3 形は現状の

国内製造業者の仕

様を反映した。

 5.4.3

  中 性 子 エ ネ ル

ギー特性

EN1 : 100keV

∼15

MeV

±50%

EN2 : 100keV

∼15

MeV 

−50∼+100%

EN3 : 100keV

∼15

MeV

−70∼+200%


28

Z 4312 : 2002

(I)JIS

の規定 (III)国際規格の規定

注)項目番号は IEC 61526

に合わせてある。

(IV)JIS

と国際規格との技

術的差異の項目ごとの評

価及びその内容 
  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線

項目番号  内容

(II)

際規格

番号

項目
番号

内容

項目ご
との評

技 術 的 差 異 の 内

(V)JIS

と国際規格

との技術的差異の

理由及び今後の対

 5.5

  方向特性

5.5.1

  X 線,

γ

線の方

向特性

AP1 : 0

°∼±60°

±20% (

137

Cs)

0

°∼±60°

±50% (

241

Am)

AP2 : 0

°∼±60°

±30% (

137

Cs)

0

°∼±60°

±70% (

241

Am)

AP3 : 0

°∼±45°

±30% (

137

Cs)

0

°∼±45°

±70% (

241

Am)

5.5.2

β

線の方向特性

AB1 : 0

°∼±60°

±30% (

90

Sr/

90

Y)

AB2 : 0

°∼±60°

±50% (

90

Sr/

90

Y)

AB3 : 0

°∼±40°

±60% (

90

Sr/

90

Y)

IEC 

61526

IEC 

61525

8.5 8.5.4

  X 線,

γ

線の方

向特性

0

°∼±60°

±20% (

137

Cs)

0

°∼±60°

±50% (

241

Am)

8.5.2

β

線の方向特性

0

°∼±60°

±30% (

90

Sr

−Y)

8.5.3

  中 性 子 の 方 向

特性

0

°∼±75°

±30% (

241

Am

−Be)

JIS

に同じ

MOD

/追加

IEC 61526IEC 

61525

の統合 JIS

IEC 規格を 1 形
とし,国内製造業
者の仕様を 2 形,

3

形として追加し

た。

2

形,3 形は現状の

国内製造業者の仕

様を反映した。

 5.5.3

  中 性 子 の 方 向

特性

AN1 : 0

°∼±75°

±30% (

241

Am

−Be)

AN2 : 0

°∼±60°

±50% (

241

Am

−Be)

AN3 : 0

°∼±41°

±50% (

241

Am

−Be)

 5.6

  線量当量指示値

の保持

a

)照射完了 8 時間の

指示値変動:±2%又

は最小ディジ ットに
おける 1 ディジットの
大きいほうの 変化が

ないこと

b

)電源オフ 24 時間後

の指示値:±5%又は

最小ディジッ トに変
化がないこと

IEC 

61526

8.6 8.6.1

  線 量 当 量 指 示

値の保持

(1)

照射完了 8 時間の

指示値変動:±2%又

は最小ディジ ットに
おける 1 ディジットの
大きい方の変 化がな

いこと

(2)

電源オフ 24 時間後

の指示値:±5%又は

最小ディジッ トに変
化がないこと

JIS

に同じ

IDT


29

Z 4312 : 2002

(I)JIS

の規定 (III)国際規格の規定

注)項目番号は IEC 61526

に合わせてある。

(IV)JIS

と国際規格との技

術的差異の項目ごとの評

価及びその内容 
  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線

項目番号  内容

(II)

際規格

番号

項目
番号

内容

項目ご
との評

技 術 的 差 異 の 内

(V)JIS

と国際規格

との技術的差異の

理由及び今後の対

 5.7

  線量率特性

R1 : 1Sv/h

±20%

R2 : 100mSv/h

±20%

R3 : 10mSv/h

±20%

IEC 

61526 

IEC 

61525

8.7 8.7.2

  線量率特性

1Sv/h

±20%

JIS

に同じ

MOD

/追加

IEC 61526IEC 

61525

の統合 JIS

IEC 規格を 1 形
とし,国内製造業
者の仕様を 2 形,

3

形として追加し

た。

2

形,3 形は現状の

国内製造業者の仕

様を反映した。

 5.8

  オーバーロード

特性

5.8.1

  線 量 測 定 の オ

ーバーロード特性 
指示値は最大 値に保
持されスケー ルオー

バ表示

5.8.2

  線 量 率 測 定 の

ーバーロード特性 
指示値は最大 値に保
持されスケー ルオー

バ表示

IEC 

61526

8.8

オーバーロード特性

8.8.1

  要求事項

JIS

に同じ

IDT

 5.9

  中性子に対する

レスポンス

X

線,

γ

線及び

β

線に適

用 5%以下

IEC 

61526

8.9

中性子に対す るレス
ポンス

8.9.1

  要求事項

JIS

に同じ

IDT

 5.10

  温度特性

5.10.1

  定常温度特性

T1 :

−10∼40℃±20%

(屋内仕様) 
−20∼50℃±50%(屋
外仕様)

T2 : 0

∼40℃±20%

IEC 

61526 

IEC 

61525

11.1

周辺温度

11.1.1

  要求事項

(a)

定常温度

−10∼40℃±20%(屋
内仕様) 
−20∼50℃±50%(屋

外仕様)

MOD

/追加

IEC 61526,  IEC 

61525

の統合 JIS

IEC

規格を 1 形と

し,2 形を追加

2

形は現状の国内

製造業者の仕様を
反映した。

 5.10.2

  温度衝撃特性

レスポンスの 変化±

15%

(b)

温度ショック

JIS

に同じ

IDT

 5.11

  耐湿性

レスポンスの 変化±

10%

IEC 

61526

11.2

11.2.1

  要求事項

JIS

に同じ

IDT

 5.12

  外部電磁界特性

レスポンスの変化 
±10%

IEC 

61526

11.5

11.5.1

  一般要求事項

JIS

備考に同じ

11.5.2

  特別要求事項

JIS

に同じ

IDT

IEC

規格の規格化

の遅れ,IEC 規格
に提案予定(関連
する IEC 規格には

導入済み)


30

Z 4312 : 2002

(I)JIS

の規定 (III)国際規格の規定

注)項目番号は IEC 61526

に合わせてある。

(IV)JIS

と国際規格との技

術的差異の項目ごとの評

価及びその内容 
  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線

項目番号  内容

(II)

際規格

番号

項目
番号

内容

項目ご
との評

技 術 的 差 異 の 内

(V)JIS

と国際規格

との技術的差異の

理由及び今後の対

 5.13

  外部磁界特性レ

スポンスの変化

±10%

IEC 

61526

11.6

11.6.1

  一般要求事項

JIS

備考に同じ

11.6.2

  特別要求事項

JIS

に同じ

IDT

 5.14

  静電気放電特性

レスポンスの変化 
±10%

IEC 

61526

11.7

11.7.1

  一般要求事項

JIS

に同じ

IDT

 5.15

  耐衝撃性

5.15.1

  落下に対する

耐性

D1 : 1.5m

から落下,1

回 6 面,10cm10 回 6
面±10%

D2 : 5cm

から落下,5

回 6 面±20%

IEC 

61526 

IEC 

61525

10.1

落下試験

JIS

の D1 形だけ規定

MOD

/追加

IEC

規格を 1 形と

し,従来 JIS 規格
を 2 形として追加

した。

2

形は現状の国内

製造業者の仕様を
反映した。また,

IEC

規格に提案す

る。

 5.15.2

  振動に対する

耐性 
レスポンスの変化

±15%

 10.2

振動試験

10.2.1

要求事項

JIS

に同じ

 5.16

  電源電圧の変動

に対する安定性

5.16.1

  一次電池

レスポンスの変化 
±15%

5.16.2

  二次電池

レスポンスの変化 
±15%

5.16.3

電池残量性能

レスポンスの変化 
±15%

IEC 

61526

9.1

供給電源

9.1.2

  一 次 電 池 の 要

求事項

JIS

に同じ

9.1.3

  二 次 電 池 の 要

求事項

JIS

に同じ

9.1.1

  電 池 一 般 要 求

事項

JIS

に同じ

IDT

6.

  構造 6.1  構造一般

6.2

  指示計器

IEC 

61526

5.

機械特性

JIS

に同じ

IDT

 6.3

  警報

6.4

  電源

 6.

一般特性

JIS

に同じ


31

Z 4312 : 2002

(I)JIS

の規定 (III)国際規格の規定

注)項目番号は IEC 61526

に合わせてある。

(IV)JIS

と国際規格との技

術的差異の項目ごとの評

価及びその内容 
  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線

項目番号  内容

(II)

際規格

番号

項目
番号

内容

項目ご
との評

技 術 的 差 異 の 内

(V)JIS

と国際規格

との技術的差異の

理由及び今後の対

7.

  試験 7.1  試験条件

7.1.1

  共通試験条件

表 11(基準条件及び試
験の標準条件)

7.1.2

  基準放射線

線源の設定及 び使用
は , ISO 4037,  ISO 

6980,  ISO 8529

によ

る。

a)

  基 準

γ線は

137

Cs,

基準

β線は

90

Sr/

90

Y,

準中性子は

241

Am

−Be

とする。

IEC 

61526 

IEC 

61525

7.1

7.6

共通試験条件の表 1

JIS

に同じ

基準放射線

7.6.1

  基準

γ線及びβ

JIS

に 同 じ   (IEC 

61526)

7.6.1

  基準

γ線及び中

性子

JIS

に 同 じ   (IEC 

61525)

IDT

 b)

  基 準 線 量 の 不 確

か さ は ± 10% 以 内 と
し,JIS Z 4331 に規定

するファント ムにて
規定の照射方 向にて
規定の量を照射する,

複数線量を使 用する
場合,少なくとも 2 線
源間で線量当量(率)

をオーバーラ ップさ
せ,すべてを基準とす
る線源に規格化する。

 8.1

相対基準誤差

8.1.2

  相 対 基 準 誤 差

の決定(試験方法)

a)

  使用線源

JIS

に同じ

MOD

/変更

IEC 61526IEC 

61525

の統合 JIS

② 記 述 箇 所 の 変

記述箇所が変わる
が技術的な差異は
ない。

 c)

  空 気 カ ー マ か ら

個人線量当量 への換
算係数につい ての不

確かさはない ものと
する。

8.1.3

  結果の解釈

JIS

に同じ

 7.3

試験における 線量計

の位置

JIS

に同じ

IDT

7.2

  試験方法

7.2.1

  試験方法一般

試験は,X 線,

γ

線,

β

線及び中性子 につい

て個別に行う。

IEC 

61525

IEC 

61526 7.5

統計的変動

JIS

に同じ

 a)

  線 量 計 の 基 準 点

を基準線量の 設定さ

れた点に設置 して行
う。

 8.1

相対基準誤差

8.1.1

  性能

JIS

に同じ

 b)

  指 示 値 の 変 動 が

放射線の統計 的変動
に起因する場合,十分
な測定回数の 平均値

を使用する。


32

Z 4312 : 2002

(I)JIS

の規定 (III)国際規格の規定

注)項目番号は IEC 61526

に合わせてある。

(IV)JIS

と国際規格との技

術的差異の項目ごとの評

価及びその内容 
  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線

項目番号  内容

(II)

際規格

番号

項目
番号

内容

項目ご
との評

技 術 的 差 異 の 内

(V)JIS

と国際規格

との技術的差異の

理由及び今後の対

 c)

  複 数 の 線 種 を 測

定可能な線量計は,そ

れぞれの線種 に対す
る試験を行う。

 7.2.2

  相 対 指 示 誤 差

試験

a)

  形式試験は,各デ

カードの 3 点 (20%,

40%, 80%)

にて行う。

また,

β

線及び中性子

については製 造業者
が試験方法を示す。

 8.1

相対基準誤差

8.1.2

  相 対 基 準 誤 差

の決定(試験方法)

b)

  試験方法

IDT

 b)

  受渡検査は 2 点以

上(1 点は最大感度デ
カード,他は最大レン
ジの 50%以上)とす

る。また,

β

線及び中

性子については 1 点以
上とする。

 7.2.3

  応 答 時 間 試 験

10

µSv/hr 以上にて,線

量率を急激に 10 倍に

変化させ,また,急激
に最初の線量 率に戻
す。

 8.2

応答時間試験 IDT

 7.2.4

  警 報 設 定 誤 差

試験

7.2.4.1

  線量測定

①2 点以上(1 点は最
大レンジ近傍,もう 1
点は最小第 2 デカード

近傍)にて行う。 
②警報が 100 秒間動作
しない線量率 にて照

射し,警報設 定値の

0.85 (1

X/100)  倍,

1.15 (1

X/100)  倍の

線量を照射する。

IEC 

61525

IEC 

61526

8.3

警報設定値の精度

8.3.2

  線量当量

8.3.2.2

  試験方法

IDT


33

Z 4312 : 2002

(I)JIS

の規定 (III)国際規格の規定

注)項目番号は IEC 61526

に合わせてある。

(IV)JIS

と国際規格との技

術的差異の項目ごとの評

価及びその内容 
  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線

項目番号  内容

(II)

際規格

番号

項目
番号

内容

項目ご
との評

技 術 的 差 異 の 内

(V)JIS

と国際規格

との技術的差異の

理由及び今後の対

 7.2.4.2

  線量率測定

①2 点以上(1 点は最

大レンジ近傍,もう 1
点は最小第 2 デカード
近傍)にて行う。

②警報設定値の 0.80

(1

X/100)  倍にて 10

分間及 び,1.20 (1 +

X/100)

倍の線量率を

照射する。

 8.3

警報設定値の精度

8.3.1

  線量当量率

JIS

に同じ

IDT

 7.2.5

  エ ネ ル ギ ー 特

性試験

7.2.5.1

  X 線,

γ

線のエ

ネルギー特性試験 
①20∼200keV 近辺の
実効エネルギーの X

線を使用する。 

137

Cs,

60

Co

γ

線を

使用する。

16

N

参考)

IEC 

61526

8.4

エネルギー特性

8.4.4

  試 験 方 法 ( 光

子)

ISO 4037 に規定す
る X 線を使用する。

γ線

JIS

に同じ

MOD

/変更

X

線のエネルギー

表 示 方 法 が 異 な
るが,技術的な差

異はない。

照射施設の現状に
鑑み,X 線のエネ
ルギー表示方法を

実効エネルギーと
した。

 7.2.5.2

β

線のエネル

ギー特性試験 
①線量計をフ ァント

ム 上 に 設 置 し , ISO 

6980

に規定された線

源を使用する。

90

Sr/

90

Y

に対するレ

スポンスを基 準とす
る。

8.4.2

  試験方法(

β線)

JIS

に同じ

IDT

 7.2.5.3

  中性子のエネ

ルギー特性試験

IEC 

61525

8.4

エネルギー特性

8.4.2

  試験方法(中性

子)

ISO 8529

に規定する

線源を使用する。

MOD

/変更

線 源 の 選 定 種 類
が JIS に比べて豊
富になっている。

照射施設の現状に
鑑み,対象中性子
の 種 類 を 選 定 し

た。

 7.2.6

  方向特性試験

7.2.6.1

  X 線,

γ

線の方

向特性試験 

241

Am (59.5keV)

(又

は 60keVX 線)及び

137

Cs

γ

線を使用する。

IEC 

61526

IEC 

61525

8.5

方向特性

8.5.3

  性能(光子)

8.5.4

  試 験 方 法 ( 光

子)

JIS

に同じ

IDT


34

Z 4312 : 2002

(I)JIS

の規定 (III)国際規格の規定

注)項目番号は IEC 61526

に合わせてある。

(IV)JIS

と国際規格との技

術的差異の項目ごとの評

価及びその内容 
  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線

項目番号  内容

(II)

際規格

番号

項目
番号

内容

項目ご
との評

技 術 的 差 異 の 内

(V)JIS

と国際規格

との技術的差異の

理由及び今後の対

②線量計をフ ァント
ム上に設置し,水平,

垂 直 方 向 に て , ±

15

°,±30°,±45°,

±60°について行う。

137

Cs

γ

線を使用し,

フ リ ー エ ア に て 水
平・垂直方向の 360°

(全周)について特性
を把握する。

 7.2.6.2

β

線の方向特

性試験 
①線量計をフ ァント

ム上に設置し,水平,
垂 直 方 向 に て , ±

20

°,±40°,±60°

について行う。

8.5.1

  性能(

β

線)

8.5.2

  試験方法(

β

線)

JIS

に同じ

IDT

 7.2.6.3

  中性子の方向

特性試験

241

Am

−Be の中性子

について,線量計をフ
ァントム上に設置し,

水平,垂直方向にて,
±15 °,±30 °,±

45

°,±60°,±75°

について行う。

IEC 

61525

8.5

方向特性

8.5.1

  性能(中性子)

8.5.2

  試験方法(中性

子)

JIS

に同じ

MOD

/変更

± 90 ° 方 向 の 試
験は省略した。

IEC 61525

に ±

90

°方向は角度依

存係数が示されて
いないため基準線
量が算出できない

ため割愛した。

 7.2.7

  線 量 指 示 値 の

保持試験

a)

  バ ッ ク グ ラ ウ ン

ドが無視でき るレベ
ルの線量を照射し,照

射完了後 8 時間まで,

1

時間ごとに指示値を

読み取る。

IEC 

61526

IEC 

61525

8.6

線量当量指示 値の保

JIS

に同じ

IDT

 b)

  バ ッ ク グ ラ ウ ン

ドが無視でき るレベ
ルの線量を照射し,指

示値を記録後 電池を
除去する。24 時間後,
電池を再装てんし,指

示値を電池除 去前の
指示値と比較する。


35

Z 4312 : 2002

(I)JIS

の規定 (III)国際規格の規定

注)項目番号は IEC 61526

に合わせてある。

(IV)JIS

と国際規格との技

術的差異の項目ごとの評

価及びその内容 
  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線

項目番号  内容

(II)

際規格

番号

項目
番号

内容

項目ご
との評

技 術 的 差 異 の 内

(V)JIS

と国際規格

との技術的差異の

理由及び今後の対

 7.2.8

  線 量 率 特 性 試

①低線量率か ら高線
量率の各線量 率にて
試験し,各デカードの

80%

線量を照射する。

②10 秒以下又は 10 時
間以上の照射 時間を

要する部分は 除外す
る。 
③使用者との 合意の

上で,

β

線にかかわる

試験は,X 線又は

γ

にて代用できる。

IEC 

61526

IEC 

61525

8.7

線量率依存性

8.7.2

  試験方法

MOD

/変更

各 IEC 規格間で
有 効 照 射 時 間 の

記 述 な ど に 差 異
が あ る の で 統 合
し,線量率などに

つ い て も 修 正 し
た。

照射施設などの現
状に鑑み,線量率

の選定及び代替放
射線の使用を可能
とした。

 7.2.9

  オ ー バ ー ロ ー

ド特性試験

IEC 

61526

8.8 8.8.2

  試験方法 IDT

 7.2.9.1

  線量測定のオ

ーバーロード 特性試
験 X 線,

γ

線及び

β

線用

は有効測定範 囲の最
大値に対して 10 倍照
射,中性子用は 2 倍照

7.2.9.2

  線量率測定の

オーバーロー ド特性

試験

X

線,

γ

線及び

β

線用は

有効測定範囲 の最大

値に対して 10 倍照射,
中性子用は 2 倍照射を

10

分間

JIS

に同じ

 7.2.10

  中性子に対す

るレスポンス試験

241

Am

−Be 又は

252

Cf

を照射

IEC 

61526

8.9 8.9.2

  試験方法

JIS

に同じ

IDT


36

Z 4312 : 2002

(I)JIS

の規定 (III)国際規格の規定

注)項目番号は IEC 61526

に合わせてある。

(IV)JIS

と国際規格との技

術的差異の項目ごとの評

価及びその内容 
  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線

項目番号  内容

(II)

際規格

番号

項目
番号

内容

項目ご
との評

技 術 的 差 異 の 内

(V)JIS

と国際規格

との技術的差異の

理由及び今後の対

 7.2.11

  温度特性試験

7.2.11.1

  定常温度特

性試験 
規定の温度に 4 時間放

7.2.11.2

  温度衝撃特

性試験

20

→50℃(移動 5 分以

内)

20

→−10℃(移動 5 分

以内)

IEC 

61526

11.1

周辺温度

11.1.2

  試験方法

(a)

常温温度

JIS

に同じ

(b)

温度ショック

JIS

に同じ

IDT

 7.2.12

  耐 湿 性 試 験

40%, 65%, 90%

に 4 時

間放置

IEC 

61526

11.2

相対湿度

11.2.2

  試験方法

JIS

に同じ

IDT

 7.2.13

  外部電磁界特

性試験

100Vm

1

 (100kHz

500MHz)

1Vm

1

 (500MHz

1GHz)

具体的試験方 法は製
造業者と使用 者の合

IEC 

61526

11.5

外部電磁場

11.5.2

  試験方法

JIS

に同じ

IDT

 7.2.14

  外部磁界特性

試験

60Am

1

具体的試験方 法は製

造業者と使用 者の合

IEC 

61526

11.6

外部磁場

11.6.2

  試験方法

JIS

に同じ

IDT

 7.2.15

  静電気放電特

性試験

2mJ, 6kV

にて放電間

隔最小 10 秒

IEC 

61526

11.7

静電気放電

11.7.2

  試験方法

JIS

に同じ

IDT

 7.2.16

  耐衝撃性試験

IDT

 7.2.16.1

  落下に対す

る耐性試験 
木板上に落下させ

表 9

に従う距離及 び回数

で落下

IEC 

61525

10.1

落下試験

JIS

に同じ


37

Z 4312 : 2002

(I)JIS

の規定 (III)国際規格の規定

注)項目番号は IEC 61526

に合わせてある。

(IV)JIS

と国際規格との技

術的差異の項目ごとの評

価及びその内容 
  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線

項目番号  内容

(II)

際規格

番号

項目
番号

内容

項目ご
との評

技 術 的 差 異 の 内

(V)JIS

と国際規格

との技術的差異の

理由及び今後の対

 7.2.16.2

  振動に対す

る耐性試験

20m/s

2

にて 15 分間振

動  (10 ∼ 21Hz, 22 ∼

33Hz)

IEC 

61526

10.2

振動試験

10.2.2

  試験方法

JIS

に同じ

 7.2.17

  電源電圧の変

動に対する安 定性試

IEC 

61525

9.1

供給電源 IDT

 7.2.17.1

  一次電池

100

時間連続動作しレ

スポンスの平 均値を
基準値とし,各時刻の
レスポンスの 百分率

を求める

7.2.17.2

  二次電池

24

時間連続動作しレ

スポンスの平 均値を
基準値とし,各時刻の
レスポンスの 百分率

を求める

7.2.17.3

  電池残量性

能試験

7

時間 59 分稼働しレ

スポンスの平 均値を
基準値とし,各時刻の

レスポンスの 百分率
を求める

IEC 

61525

 9.1.4

  試 験 方 法 ( 一

次,二次電池)

JIS

に同じ

 7.2.18

  保管

11.8

IDT

8.

  説 明

8.1

  形式試験の結果

8.2

  性能保証書

IEC 

61526

IEC 

61525

12.

JIS

に同じ IDT

9.

  取 扱

説明書

9.

  取扱説明書

IEC 

61526

IEC 

61525

13.

JIS

に同じ IDT


38

Z 4312 : 2002

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:MOD

備考1.  項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

−  IDT…………………技術的差異がない。 
−  MOD/追加  ………国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

−  MOD/変更  ………国際規格の規定内容を変更している。

2.  JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

−  MOD  ………………国際規格を修正している。 

日本工業標準調査会  標準部会  計測計量技術専門委員会  構成表

氏名

所属

(委員会長)

杉  浦      賢

財団法人ファナック FA ロボット財団

(委員)

井  戸  一  朗

社団法人日本電気計測器工業会

伊  藤  尚  美

社団法人日本計量機器工業連合会

今  井  秀  孝

独立行政法人産業技術総合研究所

大  園  成  夫

東京電機大学

梶  村  皓  二

財団法人機械振興協会

苅  谷  道  郎

株式会社ニコン

河  野  嗣  男

東京都立科学技術大学名誉教授

齊  藤  照  博

独立行政法人製品評価技術基盤機構適合性評価センター

高  辻  乗  雄

日本精密測定機器工業会

山  田  範  保

環境省大臣官房